ここからは各種ベンチマークテストの結果を見ていこう。
今回テストした評価機は、VAIO Fit 15が店頭向け上位モデル(SVF15A18CJP)、VAIO Fit 14がソニーストア直販のVAIOオーナーメードモデル(SVF14A1A1J)だ。
これらの主なスペックは下表にまとめた。異なるのは液晶ディスプレイの画面サイズと解像度、そしてストレージの種類だ。VAIO Fit 15はハイブリッドHDD、VAIO Fit 14は通常のHDDを搭載している。
今回テストしたVAIO Fitの評価機 | ||
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製品名 | VAIO Fit 15(SVF15A18CJP) | VAIO Fit 14(SVF14A1A1J) |
販路 | 標準仕様モデル(店頭販売) | VAIOオーナーメードモデル(メーカー直販) |
CPU | Core i7-3537U(2.0GHz/最大3.1GHz) | |
グラフィックス | Intel HD Graphics 4000 | |
メモリ | PC3L-12800 8Gバイト(4Gバイト+4Gバイト) | |
HDD | ハイブリッドHDD 1Tバイト(5400rpm/8GバイトNAND) | HDD 1Tバイト(5400rpm) |
液晶ディスプレイ | 15.5型ワイド | 14型ワイド |
解像度 | 1920×1080ドット | 1600×900ドット |
光学ドライブ | BD-REドライブ(BD-XL対応) | |
通信機能 | 1000BASE-T有線LAN、IEEE802.11b/g/n無線LAN、Bluetooth 4.0+HS、NFC | |
バッテリー容量 ※ | 44.4ワットアワー | 44.1ワットアワー |
バッテリー駆動時間(公称値) | 約5時間 | 約5.5時間 |
プリインストールOS | 64ビット版Windows 8 | |
※CPUID HWMonitorによるバッテリー容量表示 |
Windowsエクスペリエンスインデックスを見ると、両製品ともプライマリハードディスクのサブスコア以外はまったく同じだ。プロセッサは「7.1」、メモリは「7.5」とハイレベルなスコアをマークしている。プライマリハードディスクのサブスコアは、意外にも通常のHDDを搭載するVAIO Fit 14のほうが高い数値だった。いずれにせよ、Windows 8を快適に操作できる性能を確保している。
ストレージの性能はCrystalDiskMark 3.0.2で検証した。シーケンシャルライトのみVAIO Fit 14のほうがよいスコアだが、ほかはVAIO Fit 15のハイブリッドHDDが圧倒している。特にランダムアクセスでは最大100倍もの大差がついた。
PCMark 7でもSystem Storageで大きな差がついており、総合スコアを含めてほかの項目でもストレージ性能の影響とみられる優劣が生まれた。この違いは体感でもレスポンスの差として感じられる。Webブラウザの起動をはじめ、Webブラウザ内の動画や静止画表示などでHDDモデルのほうはワンテンポ待たされる感覚がある。
もっとも、CPUのマルチスレッド性能をフルに利用するCINEBENCH R11.5がほぼ同じスコアだったように、CPU自体の性能はVAIO Fit 14でもしっかり引き出せていることが分かる。ストレージの性能がほとんど影響しない3Dグラフィックス系のベンチマークテストでも同様に、VAIO Fit 15とVAIO Fit 14の間にはっきりした差は見られない。
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