“怪物級”ゲーミングノートPC――「Note GALLERIA GM7970M」の圧倒的性能に迫るRadeon HD 7970M×2、Core i7-3940XM、SSD+HDD、17.3型フルHD液晶(1/4 ページ)

» 2013年05月28日 18時45分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]

規格外のパフォーマンスを誇る巨大ノートPC

ドスパラが販売する17.3型ゲーミングノートPC「Note GALLERIA GM7970M」

 「か、火力が違いすぎる」と思わずうなってしまうほどの圧倒的性能がここに――。

 PCショップ「ドスパラ」を展開するサードウェーブデジノスは、ゲーミングノートPCの「Note GALLERIA」シリーズに高性能な最上位機「Note GALLERIA GM7970M」を追加した。大画面の17.3型フルHD液晶ディスプレイに加えて、AMDのハイエンド級GPU「AMD Radeon HD 7970M」を2基も搭載し、ノートPCとしては3D描画性能を究極レベルに高めている点が最大の特徴だ。

 GPU以外のパーツはBTOで柔軟にカスタマイズできるが、標準モデルとしては、4種類のラインアップが用意されている。今回はその中からCore i7-3940XM(3.0GHz/最大3.9GHz)搭載の最上位モデル(Note GALLERIA GM7970M Core i7-3940XM 搭載)を入手したので、性能や使い勝手を検証しよう。

 ボディのサイズは419(幅)×293(奥行き)×49.7(高さ)ミリ、重量はなんと約4.28キロという超重量級だ。トレンドのUltrabookと比べて3〜4倍もの厚みがあり、直線的でシャープなラインから構成された個性的なフォルムに、もはや「ノートPC」というイメージはない。スポーツカー、あるいはプロ用の放送機材のような……、はっきり何かとはいえないが、「特別なマシン」ということが伝わってくるビジュアルだ。

 ボディカラーはブラックで統一されており、天面にはロゴなども一切ないシンプルな外装だが、その巨体と背面に設けられた大きな排気口が並々ならぬ存在感を放っている。天面とパームレストにはしっとりとした手触りのマットな塗装がされているほか、キーボードベゼルは金属をヘアライン加工で仕上げており、高級感もなかなかのものだ。

ボディーカラーはブラック。天面はロゴや装飾が一切ないシンプルな外観だ(写真=左)。背面左右に配置されたGPUクーラーの排気口は、周辺をシルバーのパーツで囲っており、高性能を予感させるデザインとなっている(写真=右)

 本体装備の端子類も充実している。右側面と背面を合わせて4基のUSB 3.0のほか、1基のUSB 2.0/eSATAコンボポート、SDメモリーカードなどが使えるマルチカードスロットを備えている。ディスプレイ出力はHDMIのほかDisplayPortを装備し、ヘッドフォン出力、マイク入力のほか、ライン入力、ライン出力とオーディオ端子も豊富にそろう。液晶ディスプレイの上部には200万画素のWebカメラ、右パームレストには指紋センサーも装備している。

前面に端子類はなく、右側に各種インジケータが並ぶ(写真=左)。背面にHDMI出力、DisplayPort出力、ACアダプタ接続用のDC入力、USB 3.0、排気口が配置されている(写真=左)
左側面にメモリカードスロット、有線LAN、音声入出力、盗難防止ロック用コネクタを搭載(写真=左)。右側面に光学ドライブ、3基のUSB 3.0、1基のUSB 2.0/eSATAコンボポートを備えている(写真=右)

 底面に着脱可能な容量89.21ワットアワーのリチウムバッテリーを装着しており、バッテリー駆動時間は約2.5時間とされている。4キロ以上のボディだけにバッテリー駆動時間を重視するようなモデルではないが、非常時の備えとして、これくらいでもバッテリー駆動ができるのは心強い。

 ACアダプタもまさに規格外だ。実測でのサイズは113(幅)×208(奥行き)×53(高さ)ミリ、重量はなんと1.755キロと、一般的なモバイルノートPCよりも重い。本体と合わせると、総重量は約6キロにもなる。

底面の手前側に容量89.21ワットアワーのリチウムバッテリーを装着している(写真=左)。付属のACアダプタは巨大だ(写真=右)

2基のRadeon HD 7970Mを備えた究極レベルの描画性能

 ゲーミングノートPCブランドの最高峰モデルだけあって、最新のゲームタイトルを快適に楽しめる描画性能が魅力だ。ゲームをプレイするのに最も重要なグラフィックス機能には、AMDのRadeon HD 7970M(グラフィックスメモリ2Gバイト)を2基も搭載する。

 Radeon HD 7970Mは、AMD最新のGCN(Graphics Core Next)アーキテクチャを採用。エンジンクロックは850MHzで、20基のコンピュートエンジン(1280基のストリームプロセッサ)、153.6Gバイト/秒のメモリ帯域を確保する。単精度計算で2176GFLOPS、倍精度計算で136GFLOPSといった演算能力を誇るAMDのモバイル向け最上級GPUだ。

 AMDは5月15日に新しいモバイル向け最上位GPU「Radeon HD 8970M」を発表したばかりだが、自動クロックアップ機能で900MHzまでブーストする以外、Radeon HD 7970Mと基本スペックに差はなく、ハイエンドGPUと呼んでも差し支えない性能を持つ。

 Note GALLERIA GM7970Mはこれを2基搭載し、AMDのマルチGPU技術「CrossFireX」により、描画/演算処理を2基のGPUで分散して行うことで、パフォーマンスを最大2倍に向上させているのがポイントだ。

 ゲームに使われるリアルタイム3Dグラフィックスは、常にリアルな動き、表現を追求している。こういった最新技術を積極的に取り入れている最新の3Dゲームタイトルの多くは、GPUにパワフルな演算、描画能力を要求するが、これだけのパフォーマンスがあれば、現存するどんな3Dゲームも、高解像度かつ高画質でサクサクと快適にプレイできるに違いない。

GPU-Zの情報表示画面(画像=左)。AMDのモバイル向け最上位GPU「Radeon HD 7970M」を2基搭載する。グラフィックスの各種設定を行うCatalyst Control Center(画像=右)。CrossFireXは標準で適用されており、ユーザー側での設定は不要だ
ネジ止めされた底面の大きなカバーを開けると、内部構造が分かる。GPUはMXM(Mobile PCI Express Module)形式で2枚が装着されている。高性能なGPUだけに放熱システムもかなり大がかりだ。GPUに2本ずつ、グラフィックスメモリに1本ずつのヒートパイプを使って、発熱をファンのある排気口部に移動させ、背面のファンで放熱する仕組みだ。中央のファンはCPUを冷やすもので、合計3基ものファンを備える

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