11.6型で米軍基準の“頑丈”コンバーチブルPC――「HP Elitebook Revolve 810」を試すWindows 7も選択可能(4/4 ページ)

» 2013年06月18日 19時15分 公開
[池田憲弘(撮影:矢野渉),ITmedia]
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着脱式バッテリーを搭載、発熱/騒音も問題なし

photo バッテリーは容易に着脱できる。ACアダプタのサイズは90(幅)×62(奥行き)×16(高さ)ミリと薄型だ。電源ケーブルが3ピン仕様なので、持ち運ぶ場合はかさばるところは惜しい

 HP Elitebook Revolve 810は6セルのリチウムイオンバッテリーを内蔵しており、本体底面のロックレバーを外すと簡単に取り外せる。容量は44ワットアワーで、動作時間は約8時間としている。ビジネス向けモデルとして、薄型のボディながらバッテリーを交換できるのはうれしい。1基空いているメモリスロットにも容易にアクセスでき、メモリを最大12Gバイト(4Gバイトオンボード+8Gバイト)まで増設できる。

 バッテリー動作時間は、BBench 1.01(海人氏・作)を利用した。BBenchの設定は「60秒間隔でのWeb巡回(10サイト)」「10秒間隔でのキーストローク」、WebブラウザはInternet Explorer 9を指定し、タブブラウズはオフに設定、本体は無線LAN常時接続、Bluetoothオン、電源プランは「バランス」で、バッテリー動作時のディスプレイの輝度は40%に設定した。

 この条件で、バッテリー満充電の状態から残量5%で休止状態に移行するまで5時間50分だった。公称値の約8時間には及ばないものの、会社内での作業とちょっとした外出程度ならば、ACアダプタなしでも安心して使えるはずだ。外出先での使用が多く、バッテリー動作時間に不安があれば交換用のバッテリーを用意するのもいい。価格は1万5750円だ。

 高負荷時の騒音やボディの発熱については、気になる人がいるかもしれない。排熱は底面の排気口で行うが、騒音は高負荷時で44.8デシベル程度(環境騒音30デシベルでPCMark 7実行中に測定、本体手前5センチの位置で計測)とやや気になるほか、キーボード上のFキー付近が45.2度まで熱を持つ(室温は26度)。もっとも、パームレストやタッチパッドの温度は30度ほどまでしか上昇しないので、あまり気にならない。

ビジネスシーンで活躍するコンバーチブルノート

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 vPro対応Core i5を搭載する本構成の直販価格は17万6400円だ。Core i3を搭載する下位モデルでも15万5400円と考えると、やはり一般的なビジネス向けモバイルノートPCよりも価格が高いのは否めない。だが個人向けUltrabookにもひけをとらない高い性能、コンバーチブル機構を備えつつ堅牢なボディ、使いやすいのキーボード、vProやTPMといったセキュリティへの対応など、Elitebookらしい実用重視で手堅い作りは健在だ。

 Windows 7ではコンバーチブル+タッチパネルは使いにくいと考える人もいるかもしれないが、画面を相手側に向けて会議資料を見せる、タブレットモードにして出先でプレゼンをしたい……などと考えるならば、本機はWindows 7でもかなり広い範囲で活躍するはずだ。将来的にWindows 8にアップデートできる点にも注目したい。

 作業用のノートPCを求めるならば、個人向けだけではなく、ビジネス向け製品も有力な選択肢となりうる。11型クラスの堅牢ボディに、実用重視の仕様、会議やプレゼンで活躍する回転型ディスプレイを備えた本機は、ビジネスシーンで満足度の高いコンバーチブル型モバイルノートPCに違いない。


→HP Directplusで「HP Elitebook Revolve 810」をチェックする

画面を「ひねる」タブレットにもなる薄型・軽量ノートPC


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