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即戦力なUPSを選んでみた(SOHO編)――不意の停電もこれで安心SOHO/中小企業に効く「UPS」の選び方(第3回)(2/2 ページ)

» 2014年04月01日 10時30分 公開
[山口真弘,ITmedia]
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SOHO環境(1〜3人)に適したUPSを選ぶ(オムロンの場合)

 もう1社、オムロンについても、同様に計算ツールを使ってUPSを探してみよう。こちらは計算ツールの選択肢が若干異なっていて、バックアップ時間も入力できるので、ひとまず「5分」を選択。電源容量はVAとWのどちらでも入力できるが、今回は「201〜300W」を選んだ後、電圧は「100V」を指定して検索を実行する。

オムロンのUPS製品情報ページに用意されたUPS選定ツールで条件にあった製品を検索すると、3製品がヒットした

 リストアップされたのは3製品あるが、このうち「BX35F」は製品ページを見ると、バックアップ運転時に矩形波となるため、PCなどに利用されるPFC電源には使用できない旨が記載されている。リスクを避けるためここは除外し、残る2製品のうち安価な「BY80S」が最も適した製品ということになる。

「BY80S」の外観(写真=左)と接続図(右)

 この製品は前述のAPC製品のラインインタラクティブ方式と違って常時商用給電方式だが、正弦波なのでPFC電源でも問題なく利用でき、実売価格も3万円台とリーズナブルだ。バックアップ時間も、製品ページのPDFを見る限りでは300Wで9分、若干余裕を見た400Wでも6分ということで十分だ。コンセントの数は4つということで前述のAPC RS 1000と同じだが、本体サイズはこちらのほうがひとまわり小さいのも利点だろう。

製品ページのリンク先にあるPDFを見ると、BY80Sは300Wで9分、400Wで6分と余裕がある

1時間使いたい場合は?

オムロンが提供するUPS選定ツールで時間の条件を「1時間」に変えて再計算すると、3製品と増設バッテリーユニットが検出された

 ここまでは稼働時間5〜10分という条件に適したUPSを検索してきたが、もっと長時間、例えば1時間は持たせたい場合はどうなるだろうか。

 オムロンの計算ツールがちょうど時間の条件も入力できるので、こちらで時間の条件を「1時間」に変えて再計算してみよう。おすすめの機器として3製品がリストアップされるが、価格帯は20万円クラスと、さきほどの数倍になる。機器構成も、UPSにバッテリーユニットを増設する場合が出てくる。

 ひとまず標準価格を優先すると、ここでの選択肢はラインインタラクティブ方式の「BN220S」となる。製品ページのPDFを見る限りでは300Wで88分、若干余裕を見た400Wでも64分ということで、1時間は稼働させたいというニーズには合致している。残る2製品もほぼ同等の稼働時間だが、これらは常時インバータ給電方式ということで、SOHOレベルではややオーバースペックすぎる感はなくはない。

「BN220S」の外観(写真=左)と接続図(右)
製品ページのリンク先にあるPDFを見ると、BN220Sは300Wで88分、400Wで64分と1時間の駆動が問題なく行えることが分かる

 以上、SOHO環境に適したUPSを選定する手順をお届けした。次回は接続する機器の台数がもう少し多い、中小企業のオフィスを想定した環境でのおすすめUPSをチェックしていきたい。

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