iPhoneで新生活を充実したものに――林信行オススメの最新アプリ&アクセサリーiPhoneを活用しよう(1/3 ページ)

» 2014年04月10日 16時00分 公開
[林信行,ITmedia]

スマホ競争は終結、これからはどう使うかが大事

 4月は新生活の季節。多くの人が新しい組織、新しい立ち場での一歩を踏み出し始めている。それまでの自分の生活や仕事を見直して、新しいやり方を取り入れるにもいい時期だ。それを応援するように、我々を取り巻く状況も、少しずつ進化をしている。

 満開の桜で幕開いた今年の春と、過去5年間で大きく違うのは、長く続いていたスマートフォン端末同士の小競り合いが一段落したことだろう。

 2013年にNTTドコモからiPhoneが発売されたことで、少なくとも日本でのスマートフォン端末競争は一段落した。iPhoneの国内でのマーケットシェアは69%。文句なしの実質標準となった。これは一時的な流行ではなく、時代のシフトといってもいい。カンター社の調査によれば、iPhoneを買った人の97%は次の端末として再びiPhoneを購入しているという。

 なお、同じ調査によれば前四半期のAndroidユーザーの40%がiPhoneにを乗り換えているようだ。インターネット上では、スマートフォンに慣れられず旧来型の携帯電話(俗称:ガラケー)に戻る人が多いという声も聞くが、さすがに40%よりははるかに小さいはずだ。

 もちろん、日本中の電話すべてがiPhone一色になることはないだろう。約3割ほどの人たちは、機能や仕様や値段を天秤にかけて、今日でもAndroidを選んでおり、そこではソニーの「Xperia」シリーズとシャープの「AQUOS」シリーズの激しい競り合いが続いている。テレビの視聴機能など多くの機能は、iPhone側でも他社製のアクセサリで補うことができるが、FeliCaチップを使ったおサイフケータイ機能だけはどうがんばってもiPhoneでは利用がきず、今でもAndroid端末を選ぶ大きな理由の1つになっており、それは理解できる。また、純粋に技術が好きな人、カスタマイズが好きな人にもAndroidはいい選択かもしれない。しかし一方で、日本の約7割の人には、どうでもいい問題だ。

 今では「5sと5cのどちらのiPhoneにするか」や「どの色のiPhoneにするか」の議論も終わり、購入したiPhoneでどのように生活や仕事の質を向上させるかに目が向き始めている。そこでiPhoneで、2014年春時点でのiPhoneを取り巻く状況と、この春、iPhoneを使うみなさんが新生活にどう備えるかについて記事にまとめてみたい。

世界を変えたiPhoneで、あなたの生活も変える

 2007年、Macworld Expoで、故スティーブ・ジョブズが「電話を再発明する」といって発表したiPhoneは、この7年で世界中の大勢の人々の暮らしぶりや人生までも変えてきた。今月はじめは、全国のそこかしこに咲いた桜を大勢の人たちがiPhoneで撮影し、その場で友だちや家族に見せ合ったはずだ。

 もちろん、こうした習慣は、これまでのデジタルカメラや旧来式携帯電話の時代にもあったが、撮れる写真の画質や、ついつい撮ってしまう写真の量、そして指でスクロールして見つけるのがあまりに簡単なので、つい友だちに見せてしまう写真の量など、そこで行なわれている写真コミュニケーションの質は格段に進化していることを多くのiPhoneユーザーが実感しているだろう。

 カメラ機能といえば、会議の後、ホワイトボードに書き出した項目を、メモを撮る代わりにスマホで撮って、参加者にメールでシェアをする、というのもiPhone以降のスマートフォンで一般に広がった習慣だし(以前もがんばってデジタルカメラや従来型携帯電話で同じことをしている人もいたが手順は大変だった)、最近では同じカメラ機能で見えない小さな文字を写し、ピンチアウト操作で拡大してiPhoneを虫眼鏡代わりに活用するシニアも増えてきた。

 一方、2012年のロンドンオリンピックでは盲目のランナー、サイモン・ウィートクロフト氏がiPhoneとRunKeeperというアプリの助けで聖火を運んだ。咽頭ガンで声を失った永生病院副院長の赤木家康医師は亡くなる直前まで「指伝話」というiPhoneアプリを自分の声にしていた(実際には病院ではiPadを使用していた)。

 また世界中で自閉症などの障害を抱え、親や友だちとほとんど話したことがなかった大勢の子供たちが今日では、日本では「Voice4U」、英語圏では「Proloquo」といったアプリを活用して、日常的に会話をするようになった。

 そんなiPhoneは、この春からのあなたの新生活をどう変えてくれるのだろう。

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