MicrosoftがWindows 10 Mobileをこのまま自然消滅させるつもりがないのであれば、何らかの形で活用しようとしているのだろう。それが何度もうわさだけが出ている「Surface Phone」なのかもしれないが、いま最もホットなのは、最近登録されたMicrosoftの特許で紹介されているデバイスだ。
この特許は「Mobile computing device having a flexible hinge structure」の名称で示されるフレキシブルヒンジを採用したコンピューティングデバイスに関するもので、米特許商標庁(USPTO)のサイトで参照できる。
特許申請が即関連製品の発表につながるものではないものの、過去に「Courier」という折りたたみ式のデュアルスクリーン端末の開発を続けていたことが知られるMicrosoftだけに、再び同種のデバイスに興味を示していることが分かっただけでも面白い。
筆者がここ1〜2年ほど周辺取材を続ける中で、有機ELパネルメーカーとしても知られるLGとSamsung Electronicsが2017〜2018年くらいのタイミングで「折り曲げ可能なディスプレイパネル」を採用したスマートフォンまたは小型タブレットを市場投入すべく研究開発を進めている、という話を聞いている。
2017年中にはAppleがiPhoneで有機ELパネルを採用したモデルを投入するといううわさもあり、これをけん制する意味合いも込めて、製品または技術のコンセプトモデルを先行投入するというわけだ。
Microsoftがこのレースに乗るかどうかは分からないが、既にスマートフォンのコンシューマー市場での直接対決を避ける戦略に舵を切っているのであれば、全く異なる分野での勝負に出る可能性ある。
最近、Microsoftはクリエイター向けのデバイスや周辺機器の整備に力を入れているが、ひょっとするとWindows 10 Mobileを採用した全く新しいタイプのデバイスはこうしたユーザーをターゲットとしているのかもしれない。
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