Microsoftのモバイル秘密兵器「Andromeda」とは何か鈴木淳也の「Windowsフロントライン」(2/2 ページ)

» 2017年10月04日 14時30分 公開
前のページへ 1|2       

真のターゲットはモバイルに限らないAndroid全体か

 ここでAndromeda OSに関して疑問が幾つか出てくる。1つ目は、ボーデン氏によれば当初のターゲットが「モバイル用途」限定ということで、「カスタマイズの幅がそれほど広くないのではないか」という疑問だ。

 Windows 10 Mobileを含め、現状でMicrosoftは主にARM環境で動作するハードウェアをきちんと規定しており、Androidのようにハードウェアごとのカスタマイズの余地が少ないからだ。メモリが1GB以下であったり、SoC(System on a Chip)のスペックが極めて貧弱というのでなければ、あえて機能を極限までそぎ落とす必要性も低いと考えられ、実質的にはコア部分のフットプリントは機種ごとに違いはないと予想している。

 つまり「スマートフォン向けOS」を想定している限り、このカスタマイズ機能はそれほど意味を持たないのではないか、というのが筆者の考えだ。

 そこで出てくる2つ目の疑問が「どのようなデバイスを想定したOSか」という点だ。カスタマイズに幅を持たせるためにはフォームファクタや用途そのものを大きく変化させるしかなく、「従来のスマートフォン以外のモバイルデバイスにもWindows OSを搭載できるようにする」というのがモジュラー化の目的の1つではないかと推察している。

 Androidの場合、AOSP(Android Open Source Project)を通じてデバイスメーカーがこうしたカスタマイズを行うのが容易だが、Windowsの場合はあくまでOSとしてのセットをMicrosoft側からの供給を受けるのが前提となっている。

 もし一連の報道が正しいのだとすれば、このAndromeda OSの真の目的は「MicrosoftのAndroidエコシステム対抗」であり、これを搭載して市場投入されるAndromedaというモバイルデバイスは、恐らく既存のスマートフォンとも異なる製品ではないかと予想する。

 これはあらためて本連載で紹介するが、Microsoftの牙城だったPOSやKIOSKシステムにAndroidがハイペースで食い込んできており、カスタマイズの自由さとシステムの柔軟性から今後もさらに利用が広まると予想されている。

 Andromeda OSのターゲットは当初モバイルとされているが、恐らくは拡大するAndroidの市場全体を見据えた動きではないだろうか。

Android カスタムAndroid OSで独自のPOSを構築したデモ。COMPUTEX TAIPEI 2016での台湾Poslab Technologyブースより
前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年03月13日 更新
  1. きょう発売の「MacBook Neo」、もうAmazonで割安に (2026年03月11日)
  2. セールで買った日本HPの約990gノートPC「Pavilion Aero 13-bg」が想像以上に良かったので紹介したい (2026年03月11日)
  3. 10万円切りMacが17年ぶりに復活! 実機を試して分かったAppleが仕掛ける「MacBook Neo」の実力 (2026年03月10日)
  4. 12機能を凝縮したモニタースタンド型の「Anker 675 USB-C ドッキングステーション」が27%オフの2万3990円に (2026年03月11日)
  5. 3万円超でも納得の完成度 VIA対応の薄型メカニカルキーボード「AirOne Pro」を試す キータッチと携帯性を妥協したくない人向け (2026年03月12日)
  6. 新品は絶滅、中古は高騰──「令和にMDを聞きたい」と願った筆者が、理想の再生環境を整えるまでの一部始終 (2026年03月13日)
  7. 「MacBook Neo」を試して分かった10万円切りの衝撃! ただの“安いMac”ではなく絶妙な引き算で生まれた1台 (2026年03月10日)
  8. M5 Max搭載「14インチMacBook Pro」がワークステーションを過去にする 80万円超の“最強”モバイル AI PCを試す (2026年03月13日)
  9. エンスージアスト向けCPU「Core Ultra 200S Plus」登場 Eコア増量+メモリアクセス高速化+バイナリ最適化でパフォーマンス向上 (2026年03月11日)
  10. 新型「MacBook Air」はM5搭載で何が変わった? 同じM5の「14インチMacBook Pro」と比べて分かったこと (2026年03月10日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年