以上が筆者の設定内容なのだが、スマートスピーカーおよびスマートリモコンを買ったばかりで、機器を個別にコントロールしていたころとは段違いの便利さだ。「わざわざ音声で操作しなくても普通のリモコンでいい」と主張している人には、ぜひ一度この使い勝手の良さを体験してほしいと思う。
ただし、まだ登場したばかりの新機能であり、気を付けるべき点も幾つかある。まず1つは、この「定型アクション」で使える機能自体がまだ少ないことだ。例えば起床時であれば、天気予報に加えて当日の予定を確認したいところだが、現時点ではまだスケジュールの読み上げはサポートされていない。
また現時点では個別のスキルとも連携できないので、例えば天気予報に続いて時刻を読み上げたり、列車の遅延情報を読み上げたりといった設定には対応しない。これらについては、「定型アクション」機能のさらなる進化を期待したいところだ。
もう1つ気を付けたいのは、この「定型アクション」で操作できる家電製品は、あくまで「スマートホーム」に表示可能な機器に限定されることだ。
例えば筆者宅には現在、Amazon Echoと連携できるスマートリモコンが3製品(eRemote、Nature Remo、ラトックシステムのRS-WFIREX3)あるが、これらのうち「スマートホーム」に表示されるのはeRemoteのスキル「LinkJapan」を使って登録した家電製品だけで、他の2製品は「スマートホーム」に表示されず、「定型アクション」と組み合わせての利用は不可能だ。
それぞれのAlexaスキルのページを見れば分かるが、スキルの詳細に「スマートホームスキル」と書かれているのはこの3製品の中ではLinkJapanのみだ。残る2製品は詳細を見ても「スマートホームスキル」の文字はない(スマートホームスキルではなくカスタムスキルで制御しているとみられる)。
つまり、「音声コマンドで家電製品を制御する」という機能はどれもほぼ同一だが、スマートホームスキルを使用しているか否かで「定型アクション」が使えたり使えなかったりするわけだ。恐らく相当数のユーザーが、ここで引っ掛かるものと考えられる。
もちろん将来的に「定型アクション」のサポート範囲が拡大し、カスタムスキルを利用している製品でも使えるようになる可能性はゼロではないが、現段階では「定型アクション」機能を使いたければ、「スマートホームスキル」を使う製品であることをスキルのページで事前に確認した上で、製品を選んだ方がよいだろう。
ちなみに実機では未確認だが、スマートリモコンではORVIBOの「HomeMate」や、SOCINNOの「sRemo」、Glamoの「iRemocon」もスマートホームスキル対応なので、「定型アクション」で利用できるとみられる。スマートホームデバイスでは、PhilipsのHueに加えて、「Qrio Smart Lock」もスマートホームスキル対応だが、ルンバの「iRobot Home」は非対応なので、注意した方がよさそうだ。
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