2017年12月のイベントでは、Sprintのギュンター・オッテンドルファーCOOが登壇し、下りピーク速度が100Mbpsを超えるLTE Plusサービスをアピールしていた。
だが、Qualcommが前述のプレスリリースと同日に発表した内容によれば、Always Connected PC(Windows on Snapdragon)において、次の携帯キャリアがサポートを予定しているという。
通常、スマートフォンであれば何かしらの携帯キャリア対応やバンド情報についての表記があるものだが、HP ENVY x2についてはそれが一切ない。また、SIMもスロット規格を表示するのみで契約を示す情報は記されていない。
推測だが、Windows on Snapdragonのセルラーネットワークのセットアップに関して考えられるパターンが2つあり、「接続先キャリアの契約情報を意識せずに利用を開始できる」「(本来であればRS4で導入される)OOBEでのキャリア切り替え機能が標準搭載される」のいずれかではないかと予想する。
またnanoSIMスロットが用意されるため、ユーザー自らがSIMを入れ替えて契約キャリアを切り替えることが可能だが、基本的にはeSIMをベースとした運用が検討されていると予想する。
例えば、SIMソリューションを提供しているGemaltoは、フランスのMVNOキャリアであるTransatelにWindows 10ノートPCやタブレット向けのリモートプロビジョニング可能なeSIMソリューションを提供することを発表しており、このような仕組みを使って国をまたいだeSIMローミングを可能にするのではないだろうか。
TransatelのeSIMは既に国内で販売中のノートPC「VAIO S」シリーズにも採用されており、今回対応を発表した上記キャリア群も何らかの形で同様の仕組みに参画していると予想する。
GemaltoはMicrosoft向けのeSIMソリューション提供で合意しており、他キャリアが同社のサービスを利用していることも考えられる。2月末に開催されるMobile World Congress(MWC)での新情報をあらためてフォローしたい。
今回の一連の発表に前後して、「“Windows on Snapdragon”におけるWindows 10 S」と「“x86 PC”におけるWindows 10 S」の“違い”に関する文章が流出して話題になっている。
これを2月17日(米国時間)に報じているのは、米Thurrott.comのポール・サーロット氏だ。その後すぐに元の文章が削除されていることから、誤ってMicrosoftのサイト上に掲載された内容だと考えられている。
主にWindows on SnapdragonにおけるWindows 10 Sの制限事項について書かれたもので、抜粋すると次のようになる。
これらは全て既報の通りで、それが(リーク情報ではあるが)確認できたにすぎないが、Intel Coreプロセッサ搭載のWindows 10 S(つまりWindows 10 Pro for PC)マシンとは別物であるということは再認識しておく必要がある。
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