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学校の教室にもっとコンピュータを――レノボが教育市場向けにChromebookを2機種投入 5月発売予定一般販売は「未定」

» 2018年03月13日 17時30分 公開
[井上翔ITmedia]

 レノボ・ジャパンは3月13日、教育市場向けChromebook「Lenovo 300e」「Lenovo 500e」を発表した。主に国公立の小学校・中学校・高等学校への導入を想定した商品で、想定販売価格は300eが4万8000円前後から、500eが5万8000円前後から(いずれも税別)。発売は5月を予定しているが、Web直販を含む一般ユーザーへの販売は未定となっている。

Lenovo 300e

 今回発表された2モデルのうち、Lenovo 300eはエントリーモデルに相当する。11.6型HD(1366×768ピクセル)IPS液晶を搭載するモデル。画面が360度回転するYOGAタイプの2in1ボディーを持ち、キーボードを使った文字入力はもちろん、タブレットとしての利用も可能だ。

Lenovo 300e Lenovo 300e(写真はUSキーボードを搭載する最終試作機で、実際の製品には日本語キーボードが搭載される)

 プロセッサはMediaTekの「MTK8173C」を搭載し、メインメモリは4GB、ストレージは32GBのeMMCを備える。外部ストレージはSDメモリーカードを利用できる。

 インタフェースは左側面にUSB Type-C端子、HDMI端子(フルサイズ)、USB 3.0端子、SDメモリーカードリーダーを、右側面にイヤフォンマイク端子を備えている。フルサイズのHDMI端子については、教室のテレビにつないでプレゼンテーションをする際に役立てることを想定して付けたという。ディスプレイの上には720pのWebカメラが搭載されている。

300eの左側面 左側面
300eの右側面 右側面。タブレットモードにした際に便利なように、ボリュームキーと電源キーもある

 ボディーサイズは約292(幅)×204(高さ)×21.2(奥行き)mmで、重量は約1.36kg。ボディーは米国防総省の物資調達規格「MIL-STD-810G」に準拠した耐衝撃性を有しており、一般的な学校の机を想定した高さ75cmからの落下テストもクリアしている。また、キーボードは防滴仕様となっている。

300eの主な特徴 300eの主な特徴

Lenovo 500e

 一方、Lenovo 500eは上位モデルに相当する。画面のサイズと解像度、YOGAボディーについては300eと同様だが、本体に収納できる電磁誘導式のタッチペンが標準で付属している。

Lenovo 500e Lenovo 500e(写真はUSキーボードを搭載する最終試作機で、実際の製品には日本語キーボードが搭載される)
ペン 500eには本体に収納できる電磁誘導式のペンが付属する

 プロセッサはIntelの「Celeron N3450」を搭載し、メインメモリは4GB、ストレージは32GBのeMMCを備える。外部ストレージはmicroSDメモリーカードを利用できる。

 インタフェースは左側面にUSB Type-C端子、USB 3.0端子、microSDメモリーカードリーダー、イヤフォンマイク端子を、右側面にUSB Type-C端子とUSB 3.0端子を備えている。300eとは異なり、フルサイズのHDMI端子が付いていないが、USB Type-C端子がDisplayPort出力を兼ねているため、別途変換アダプター(ケーブル)を用意することで映像を外部出力できる。

500eの左側面 左側面
500eの右側面 右側面。タブレットモードにした際に便利なように、ボリュームキーと電源キーもある

 500eには画面上部の720pカメラに加えて、500万画素の「アウトカメラ」を備えている。タブレットスタイルにした際を想定し、アウトカメラはキーボード上部に設置されている。

アウトカメラ アウトカメラはキーボードの上にある

 ボディーサイズは約290(幅)×204(高さ)×20.35(奥行き)mmで、重量は約1.35kg。300eと同様にボディーは「MIL-STD-810G」に準拠した耐衝撃性を有しており、一般的な学校の机を想定した高さ75cmからの落下テストもクリアしている。また、キーボードは防滴仕様となっている。

Chromebookで「教室にコンピューターを」

 2013年6月に閣議決定した「第2期教育振興計画」(PDFファイル)では、2017年度までに教育用コンピュータを「児童生徒3.6人あたり1台」整備する目標を定めている(参考リンク)。

 しかし、文部科学省が公表した2016年度段階における統計(PDFファイル)では、コンピュータの普及台数は「生徒5.9人あたり1台」となっており、目標とはほど遠い状況だ。

統計資料 内閣(文部科学省)が掲げる「3.6人あたり1台」という目標とはほど遠い、教育用コンピュータの普及状況

 レノボ・ジャパンでは、教育用コンピュータの普及が遅れている原因は「予算不足」「教師のICTスキル不足」「メンテナンスの困難さ」の大きく3点にあると考えているという。

 そこで、教育用クラウドプラットフォーム(NTTコミュニケーションズの「まなびポケット」やGoogleの「G Suite for Education」)とクラウドでの使い勝手が良く価格も手頃なChromebookを組み合わせて提供することで、3つの課題を解決できると考えたようだ。

レノボが考える課題 学校のICT導入にまつわる課題を……
クラウドとデバイスで解決! 教育用クラウドプラットフォームと低価格なChromebookを組み合わせることで解決する

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