これなら移動も車載もお手の物? 「Amazon Echo Dot」のマグネット式ホルダーを試す山口真弘のスマートスピーカー暮らし(2/2 ページ)

» 2018年08月30日 16時30分 公開
[山口真弘ITmedia]
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「Echo Dotの側にマグネット」ではない不思議

 本製品の利点は何だろうか。そもそも設置場所から一切動かさないのであれば、わざわざマグネットを使わなくとも、ネジや両面テープで直接固定した方がよいはず。ではマグネットを用いるメリットは何かと言うと、着脱が自在で、2箇所以上の場所を移動できることだろう。

 前述のように、本製品は、壁面に貼り付けるためのマグネットと、車載用のマグネット、この2つが付属している。そのため、両方にマグネットをセットしておけば、いざEcho Dotを車載で使いたくなった場合に、普段の設置場所から持ち出して車にセットし、使い終わったらまた元の設置場所に戻せるというわけだ。

 また、何も全ての設置場所にマグネットを貼り付けておく必要はなく、定位置に固定されている必要があるところにのみ、マグネットを貼ればよい。例えば、普段はリビングのテーブル上にEcho Dotを設置して利用し、就寝時は寝室に持ち込んでベッドサイドのマグネットに固定しておく、といった使い方もよいだろう。

 そんなわけで、機能面で特に疑問はないのだが、実際に試して不思議に思った点がある。それはマグネットと金属プレートで吸着させる構造にもかかわらず、シリコンカバーの底面に内蔵されているのがマグネットではなく、金属プレートであることだ。

 というのも、もしマグネットがシリコンカバーに内蔵されていれば、わざわざ付属のマグネットを壁面に両面テープで貼り付けるという手間を掛けずに、あらゆるスチール面にEcho Dotを吸着させられるはずだからだ。つまり本来あるべき姿と、あべこべになっている。

 もちろん、電化製品であるEcho Dotに強力なマグネットを近づけすぎると、内部の回路に悪影響を与えかねないという配慮は分かるが、この構造、個人的にはどうも腑に落ちない。むしろEcho Dotの底面にマグネットを追加し、スチール面への取り付けを可能にするホルダー製品が今後登場すれば、そちらを選択した方が、はるかにハンドリングはしやすいだろう。

 ただ、これが2000円や3000円もするようであれば、むしろEcho Dot本体をもう1台買ってそれぞれの場所に設置した方が、ケーブルを抜き差しする必要もなく便利なわけで、評価しづらい製品ということになるのだが、いかんせん本製品は999円(税別)と手頃な価格だ。これならば合う合わないも含めて、試してみる価値はあるだろう。

 今回見てきたように、壁面取り付けには十分な強度があり、またシリコン故にキズ防止にも役立つ利点はある。安価であるにもかかわらずシリコンカバーは成型もきちんとしており、Echo Dotにジャストフィットなので、そうした品質面で不満を覚えることはなさそうだ。興味がある人はぜひチェックしていただきたい。

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