最初のWindows 10「19H2」ビルドが間もなく登場鈴木淳也の「Windowsフロントライン」

» 2019年02月02日 08時00分 公開

 先日、本連載でWindows 10の“次々期”大型アップデートとなる「19H2」に搭載される機能に関する簡単な話題を紹介したが、早速最初の「19H2」ビルドへとつながる分岐が出現した。

 Windows Insider Programに参加していてWindows 10 Insider Previewを受け取っているユーザーであれば、設定メニューの「Windows Insider Program」の項目を確認することで「Skip Ahead」の欄が選択可能になっていることが確認できると思う。

「19H2」へ続く「Skip Ahead」の分岐が出現

 現在、「19H1」と呼ばれる2019年4月ごろにリリースが見込まれるWindows 10の次期大型アップデート(バージョン1903)の開発が佳境に入っているが、今後2月の間はFast Ringにかなり高頻度で最新ビルドが落ちてくる状況となり、そのままファイナライズまでこのサイクルが続くことになる。

 一方、Skip Aheadを選択した場合は「19H2」と呼ばれる次々期ビルドへと分岐し、こうした高頻度のアップデート配信がなくなる代わりに、Fast Ringのユーザーよりも先に最初の「19H2」となるビルドを受け取ることができる。ただし、Skip Aheadの選択可能期間は2週間前後と非常に短く、次に選択可能になるのは半年後となるので注意したい。

Project Rome Windows Insider Programで選択できる「Skip Ahead」の仕組み

 なお、Fast Ringを選択していても3月末から4月ごろには19H2のビルドを受け取れるようになるが、Skip Aheadでは「Microsoftの標準アプリを個別ダウンロードできるため、より最新機能を試しやすい」という特徴があり、両者は区別されている。このSkip Ahead分岐のタイミングは前回の19H1の時とほぼ同じで、いつものサイクルに則ったものだと考えられる。

 なお、まだ正式名称の発表されていない「19H1」だが、例によって最新ビルドのPowerShellで表示される情報から、「April 2019 Update」という予想するまでもない名称であることが判明している。

「Project Rome」の正式版がついにリリース

 現時点で最新となるMicrosoftのモバイル戦略を補完し、AndroidやiOSなど異なるプラットフォームをまたいでMicrosoftのサービスを横断的に利用可能にする「Project Rome」の仕組みだが、ついに「Project Rome SDK for Android and iOS version 1.0」がリリースされた。

 Project Romeが最初にBuild Conferenceで発表され、本連載で紹介したのが2016年4月のことだ。実に3年越しでようやくプロジェクトが一応の完成をみたということになる。

 当初AndroidのみでスタートしたProject Romeだが、後にiOSへの対応も可能にし、現在に至っている。Windows 10 Mobileなき後、ユーザーとの接点の多くを失いつつあるMicrosoftにとって重要なピースであることに変わりなく、まさにこれからの活躍に期待したい。

Project Rome さまざまなデバイスとアプリをつないでシームレスなユーザー体験をもたらすという「Project Rome」

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