前回はハイブリッドストレージ「StoreMI(FuzeDrive)」について、いきさつや導入時に気を付けることを述べた。ちなみに、本連載では第1回で「なぜPC版ストリートファイターVなのか」、第2回で「5万円台で構成するパーツ選定」、第3回で「SSDとHDDで組むハイブリッドストレージ」を取り上げてきた。今回は、実際にハイブリッドストレージの構築に取りかかる。
前回の最後で、Windows 10の導入とSSD(Cドライブ)へFuzeDrive(StoreMI)のインストールまでを行った。続いて、電源を落としたPCに対して、いったん取り外しておいたHDDを接続、PCの電源を入れてWindows 10を起動しよう。
Windowsが起動したら、デスクトップ上に作られた「FuzeDrive」のアイコンをダブルクリックして、FuzeDriveのコントロールパネルを開く。タスクバー右側のタスクトレイからも起動できる
初回起動は、購入時に送られてきたシリアル番号の入力を求められる。StoreMIの場合、対応チップセットへのインストールに限っては、この入力ダイアログは出てこない。
なお、FuzeDriveのライセンスコードは1つあたり1回分のインストールにしか対応していない点に注意したい。従ってシステムクラッシュした際には、サポートセンターにメールをしてライセンスコードのリセット処理をしてもらう必要がある
実際のハイブリッドストレージの構築は、次に出てくる画面の「Create Tier」を選択して行う。下側の「Create Tier and Enable RAM Cache」は、ハイブリッドストレージを構築してなおかつRAMキャッシュも有効化するという選択肢だ。
FuzeDriveでは、読み出し頻度が高いデータをメインメモリ側にキャッシュし、読み出し時間をほぼゼロにできる仕組みを搭載しているのだ。RAMキャッシュの容量はFuzeDrive 256で2GB、FuzeDrive 1000では2GBか4GBを選べる。メインメモリを多く積んでいる環境では是非有効化したい。
今回の5万円台スト5PC(PC版ストVを最高画質でストレスなく楽しめる5万円台自作PC)ではメインメモリを16GB構成にしているので、2GBのRAMキャッシュを有効化してある。このRAMキャッシュの効果は絶大で、5万円台スト5PCで新作の「バイオハザードRE:3」をインストールして楽しんでもいるのだが、「死んではロード」が非常に素早くほとんど待たされない。
筆者はプレイステーション4版のバイオハザードRE:3もプレイしているのだが、SSDに換装したPS4 Proで5〜6秒掛かる「死んでからのゲーム再スタート」が、このRAMキャッシュ利用時はわずか1秒程度で済む。これには驚かされた。まあ、いつでも、FuzeDriveのコントロールパネルからRAMキャッシュのオン/オフができるので、必要なときにオン、不要ならオフという使い方もありだ。
この後に出てくる画面が、ハイブリッドストレージ構築のキモとなる設定になる。
ここでは、どのドライブを高速ドライブ(Fast Tier)とするか、低速ドライブ(Slow Tier)とするかの選択を迫られるのだ。言うまでもなく、SSDを高速ドライブ(Fast Tier)、HDDを低速ドライブ(Slow Tier)としよう。
試練はまだまだ続く。
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