レノボ・ジャパンは3月23日、フラグシップノートPC「ThinkPad X1」シリーズの新製品を発売した。いずれも第11世代Coreプロセッサ(開発コード名:Tiger Lake)を搭載し、企業向けの管理/セキュリティ機能を付加したIntel vProテクノロジーに対応するCPUも選択できる。また、Web会議で使う際の快適性を改善する改良も加えられた。
なお、記事中の価格は全て税込みで表記する。
ThinkPad X1 Carbon Gen 9は、14型クラムシェル型ノートPC「ThinkPad X1 Carbon」の第9世代製品となる。ハードウェア的にはGen 7(2019年モデル)以来のフルモデルチェンジで、ディスプレイのアスペクト比が16:10となりオフィス作業の快適性も向上している。最小構成の直販標準価格は26万8400円となる。
直販のカスタマイズ(CTO)モデルでは、CPUを以下のいずれかから選択できる。
本体をより効率的に冷却すべく、Gen 9ではクーラーファンを2連構成とした。ただし騒音はGen 8と同程度に抑えられているという。また、排熱口は背面に移動された。
メインメモリはLPDDR4x規格のオンボードで、CTOモデルでは容量を8GB、16GB、32GBから選択できる。SSDはPCI Express接続で、CTOモデルでは容量を256GB、512GB、1TB、2TBから選択できる。
ディスプレイは14型IPS液晶で、先述の通りアスペクト比は16:10となる。CTOモデルでは、以下のいずれかの構成を選べる。
ポート類は左側面にThunderbolt 4(USB4)端子×2、USB 3.0 Type-A端子、HDMI出力端子を、右側面にイヤフォン/マイクコンボジャック、nanoSIMカードスロット(LTEモデル、5G/LTEモデルのみ)とUSB 3.0 Type-A端子(常時電源供給対応)を備えている。Thunderbolt 4端子はUSB Power Delivery(USB PD)による電源入力とDisplayPort Alternate Modeによる映像出力にも対応している。
なお、Gen 9では今までの世代に搭載していたEthernet(有線LAN)チップを備えない。そのため、有線LAN通信を行う場合は別途USBまたはThunderbolt 3/4で接続する有線LANアダプターを用意する必要がある。
無線通信はWi-Fi 6(IEEE 802.11ax)とBluetooth 5.1に対応する。CTOモデルでは、オプションでLTEモジュールまたは5G/LTEモジュールを搭載できる。
ディスプレイ上部には、HD(1280×720ピクセル)撮影に対応するWebカメラを搭載している。物理的なシャッター「ThinkShutter」も備えている。オプションで赤外線(IR)撮影ユニットを搭載することで顔認証にも対応する。電源キーには指紋センサーを備えている。
スピーカーはGen 8と同様に4基構成で、「Dolby Atmos」にも対応している。ただし、パームレスト側のスピーカーがキーボードの上部から左右に移動している。マイクは「Dolby Voice」に対応している。
ボディーのサイズは約314.5(幅)×221.6(奥行き)×14.9(厚さ)mmで、最軽量構成の重量は約1.13kgとなる。バッテリー駆動時間(JEITA 2.0)は、最長約26時間となる。
ThinkPad X1 Yoga Gen 6は、14型コンバーチブル2in1「ThinkPad X1 Yoga」の第6世代製品となる。先に紹介したX1 Carbon Gen 9とはマザーボードなどハードウェア設計の一部を共有しているが、Gen 4から採用しているアルミニウム合金のボディーは引き続き堅持している。最小構成の直販標準価格は30万5800円となる。
ディスプレイは、タッチ操作とペン入力に対応した14型IPS液晶で、アスペクト比は16:10となる。本体内に収納することで充電できるスタイラスペン「ThinkPad Pro Pen」も付属する。CTOモデルでは、以下のいずれかの構成を選べる。
ボディーのサイズは約314.4(幅)×223(奥行き)×14.9(厚さ)mmで、最軽量構成の重量は約1.399kgとなる。バッテリー駆動時間(JEITA 2.0)は最長約23.9時間となる。
その他の主な仕様は、X1 Carbon Gen 9と同様だ。
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