ここまで、TK-G02UMBKの機能面を紹介してきたが「実際に打ってみてどうか?」という疑問が残る。
「ゲーミングキーボードといえばメカニカルキー」という人も多いと思うが、構造の都合から、メカニカルキーはどうしても“騒音”が気になってしまう。ゲームや仕事に熱中している本人には気にならなくても、周囲の人はそうでもない。筆者個人はメカニカルキーが好きで数台保有しているのだが、出る音を鑑みて気が乗った休日に引っ張り出して使う程度になってしまった。
その点、メンブレンキーを使っているTK-G02UMBKなら、メカニカルキーと比べれば打つ音は目立たない。キーストロークが公称値で約3.7mm確保されていることもあり、深く押し込むタイプのキーが好きな人には良好な打ち心地となっている。ただし、キーボードの打ち心地は個人の好みが大きく影響するので、できれば実機を使って試してみてほしい。
かな印字がないことは、ローマ字入力が基本なので問題ない。無変換キーや変換キーもあまり使っていないので、無くて困ることはない……と言いたい所だが、変換キーは再変換によく使っているので若干困る。個人的には、省くならひらがな/カタカナキーで、変換キーだけを残してほしかった。
もっとも、ジャストシステムの「ATOK」など、任意のキー(またはコンビネーション)に機能を割り当てられる日本語入力ソフトウェアを使っている場合は、割り当ての変更で何とかできる。
このキーボードで個人的に大好きな部分はボリュームつまみである。回すとコリコリとした感触が得られるタイプで、Windows 8.1/10では1つ動かすと音量レベルが2段階上下する。「ここがボリュームですよ!」とアピールするデザインとなっているので、迷わず操作可能だ。
強いていうなら、このつまみを押し込むことでミュート(消音)できると、もっと便利だったように思う。ミュートの有効/無効の切り替えは、Fnキーを押しながらF4キーを押して行える。
キートップの印字は、LEDライトをオンにしていれば問題なく視認できる。しかし、ライトをオフにすると、光の加減によっては見えづらい。
VAIOシリーズの「隠し刻印キーボード」と同様に、普段はタッチタイプで、たまにしかキートップを見ないという人なら気にならないだろう。キートップを見ながら打つ人は、明るい部屋でもLEDライトをオンにした方がベターだ。
キーボードの背面にはチルトスタンドが付いている。これを使えば、キーボードにより傾斜が付く。このスタンドには、しっかりと滑り止め加工がされており、多少激しい動きをしても動かない。
リストレストは着脱式のものが付属する。キーボードと机との段差を緩やかにしたい人は、好みに応じて取り付けて使うと良いだろう。
TK-G02UMBKの魅力は、何といってもゲーミングキーボードとしては手頃な価格にある。専用ユーティリティーソフトウェアを使わずにある程度の設定ができることから、ゲーミングキーボード初心者にもお勧めしたい。
「ゲーミングキーボードに興味があるけれど、ちょっと値段がなぁ……」と思っている人は、まずTK-G02UMBKを試してみるといいだろう。少なくとも、ゲーミングを意識していない普通のUSBキーボードよりは快適にゲームを楽しめるはずだ。
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