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» 2009年06月02日 11時38分 UPDATE

公平な審査を目指す──MSが「Windows Marketplace」の登録方法などを解説

マイクロソフトが6月1日、アプリケーション開発者向けに「Windows Marketplace for Mobile」の説明会を開催、その概要を明らかにした。まだ確定していない部分もあるが、おおよそのしくみはApp StoreやAndroidマーケットに近いものになりそうだ。

[園部修,ITmedia]

 マイクロソフトは6月1日、開発者向けに「Windows Marketplace for Mobile」の説明会を開催した。

 Windows Marketplace for Mobileは、次期バージョンとなるWindows Mobile 6.5から標準で提供される、Windows Mobile向けのアプリケーション配信サービスだ。Appleの「App Store」やAndroid向けの「Androidマーケット」、あるいはBlackBerry用の「BlackBerry Application Center」と同様、端末から簡単にアクセスして,目的のアプリケーションを容易に見つけ出し、ダウンロードする仕組みを提供する。アプリケーション開発者にも、一カ所にプログラムを登録するだけで世界をターゲットにアプリケーションを販売・配布できるというメリットがある。

 Windows Marketplaceも、先行する他社のサービスと同様に、OS内蔵の専用ブラウザからネットワーク上のストアにアクセスし、カテゴリー別やお勧め、人気順などに分類されたリストや、キーワード検索の結果からアプリケーションが選べる仕組みを提供する。各アプリケーションには開発元・販売元が登録した紹介文や画面キャプチャに加えて、5つ星方式のユーザーレビュー機能も用意した。

 Marketplaceへのログインは、Windows Live IDで行える。無料のアプリはログインしていればそのままダウンロードでき、有料のアプリケーションはLive IDにあらかじめ設定しておいたクレジットカードで決済する予定。またMarketplaceでは、Windows Mobile端末上で直接購入する方法のほかに、PCのWebブラウザで購入する方法も提供する。この場合は、PCにアプリケーションをダウンロードしてWindows Mobile機に転送するのではなく、クラウド上でアプリケーションの決済情報(ダウンロード権)を管理し、権利があるものはWindows Mobile機で直接ダウンロードできる。

 Windows Mobile向けには、すでにインターネット上で多数のフリーウェアやシェアウェアが公開されているが、あえてマイクロソフトがMarketplaceを手がける理由としては、「安心・安全」を掲げた。Makretplaceでは、証明書などの認証サービスを用いるほか、アプリの内容や動作などもしっかりチェックしたうえで公開するため、より安心感が高いという。またMarketplaceで購入したアプリケーションは、バージョンアップ版が公開されると端末上にアラートを表示する機能も用意している。

 サービス開始時、Marketplaceは世界29カ国で展開する予定。その後順次拡大する意向だ。アプリの販売は買い切りモデルのみとなる。月額課金(サブスクリプション)型やアプリ内でのコンテンツ販売などには、将来的に取り組む方向で検討しているというが、具体的なタイミングはまだ決まっていないという。また音楽や映像のような、アプリケーション以外のデジタルコンテンツは、スタート時点では取り扱う予定はない。

審査は公平に──開発者には売り上げの7割を支払い

 Marketplaceでは、.Net系のマネージドアプリケーションと、ネイティブアプリケーションの2種類を扱う。Javaアプリは扱う予定はない。

 Marketplaceでアプリを公開したい開発者は、個人・法人を問わず、99ドルの年会費を払ってMarketplaceにアカウントを作成する必要があり、さらに1本のアプリの認証を申請する際に1本あたり99ドルが必要となる。1本のプログラムにつき99ドルかかるため、1つのアプリを複数言語で展開する場合などには、審査費用の割引が受けられる。

 アカウントの登録には、会社名、担当者の名前、住所、生年月日などの情報が必要で、スタートのタイミングでは支払いのためのクレジットカードの登録も必須になるとのこと。なお、2009年末までにMarketplaceのアカウントを作成した場合は、99ドルの年会費で5本のアプリを無料で登録可能にする。

 Marketplaceにアカウントを作ると、認証の状況や売り場に出したものの人気の推移などが確認できる「Developer Dashboard」が利用できる。現在は英語のみだが、いずれ日本語化する予定はあるとしていた。

 アプリの審査については「不公平感のない売り場を作る」ことを明言。どういったアプリがだめなのか、どういったアプリならMarketplaceに公開できるのか、といったポリシーやルールははっきりと提示し、透明度の高いものにするという。

 アプリの認証は3つのステップで行う。まずWindows Mobile Logo認証。これはソフトウェア向けの認証で、第三者機関によるアプリのインストールやアンインストール、他のアプリやOSへの影響がないか、といったテストを行う。Logo認証を通過した後、コンテンツポリシーとアプリケーションポリシーでチェックを実施。例えばWi-FiルーターやVoIPなど、キャリアのネットワークに大きな負荷がかかるようなアプリは、アプリケーションポリシーによりNGになる。こうしたテスト項目に関しては、参考資料やガイドラインをWebに公開している。

 Marketplaceの売り上げは、マイクロソフト3割、パートナー7割という比率で分配する。ここはAppleのApp Storeなどとも共通だ。3割はMarketplaceの運用やクレジットカード決済などの手数料などが含まれているため、別途料金が発生することはない。支払いはマイクロソフトの米国本社で管理しており、お金のやりとりもいったん米国本社でとりまとめ、アカウントに対して送金することになる。支払い通貨は米ドルやユーロはもちろん、日本円でも対応できる方向で準備しているという。

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