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Windows Mobileから大きく変わった「Windows Phone 7」、成功の可能性は

MicrosoftはWindows Phone 7で大胆な賭けに出たが、アナリストは戦いは厳しいと考えている。Windows Mobileから大きく変わったがために法人顧客が離れてしまうという見方も。

 Microsoftは次の期待のモバイル製品「Windows Phone 7 Series」を、Mobile World Congressで発表した。だが、同OSを搭載したデバイスが2010年の年末商戦に合わせて発売されることを考えると、その影響が市場に現れるまでには1年あまりかかりそうだ。その上、Microsoftのモバイル市場シェアが減少していることはよく知られている。その一方で、多数のアナリストは既に、Windows Phone 7とその市場への影響についてコメントし始めている。

 Windows Phone 7 Seriesは、Xbox LIVEとZuneソフトを統合し、ユーザーの生活に関係があると思われる分野のコンテンツを集約した「ハブ」を備える。例えば、「People」ハブにはOutlook、Windows Live、その他SNSのデータが集約される。ハブは全部で「People」「Pictures」「Office」「Music & Video」「Games」の5つある。

 「Windows Phone(WP)7は大胆な賭けだ。まったく新しいバージョンのWindowsで、Windows Mobileシリーズとは明らかに違っている」とJefferies & Co.のアナリスト、キャサリン・エグバート氏は2月16日のリサーチノートで述べている。「プロトタイプはEngadgetやGIZMODOなどで好意的に評価されているが、WP7が顧客に支持されるかどうかは時間がたたなければ分からない」

 エグバート氏は、Microsoftはモバイル分野へのアプローチを大きく変える準備を整えたようだとしている。また同社はAppleのiPhoneのシェア減少を見込んでおり、そうなれば同社に恩恵があるだろうと同氏は言う。

 「MicrosoftはWP7での取り組みを、1980年代のDOSからWindowsへの移行になぞらえている」と同氏は述べている。「同社は、ハード開発者とアプリ提供企業が、幾つかの標準OSを中心に開発作業を集約するだろうと考えている。また同社は、水平化により選択肢が増え、価格が下がり、機能が向上すれば、統合型デバイスメーカーの最大手であるAppleは、1980年代初めのようにいずれシェアを失うと予想している」

 だが、comScoreの最近の報告書によると、Appleは2009年9〜12月の間にモバイル分野でのリーチを拡大しており、シェアを1.2ポイント伸ばして25.3%とした。Googleは2.7ポイント増の5.2%となっている。これに対して、Microsoftのシェアはちょうど1ポイント減少して19%から18%に低下した。Research In Motionも、シェアが1ポイント減って42.6%から41.6%となった。

 ほかのアナリストも、モバイル戦略を再起動したにもかかわらず、Microsoftは競争の激しい市場で厳しい戦いに直面するという見方に同意している。

 「Windows Phone 7が、Microsoftがスマートフォン市場でシェアを安定させる、あるいは獲得する役に立つのかどうか判断するのは時期尚早だと思うが、素晴らしい好スタートだ」とCollins Stewartのアナリスト、サンディープ・アガーワル氏は16日のリサーチノートで述べている。「Microsoftにとってはモバイル市場で競争力を保つことが重要だ。なぜなら、1)AppleとGoogleがPC市場に割り込むためにモバイル機器を利用してきたからであり、2)モバイルインターネットは非常に大きな新しい機会だからだ」

 アガーワル氏は、「モバイル検索などのモバイル製品がプリインストールされた」スマートフォンOSを、伸びつつあるモバイルネットビジネスのカギと考えている。

 それでもアナリストの中には、Windows Phone 7が以前のモバイルOSから劇的に変わったことが、企業での採用にマイナスの影響を与える可能性があるという見方もある。

 「今回の変更で、Microsoftは既存の企業顧客層から敬遠されるだろう。企業がこの新OSを活用するには、アプリを設計し直したり、配備し直したりしなければならないからだ」とJ. Gold Associatesのアナリスト、ジャック・ゴールド氏は15日のリサーチノートで述べている。「Microsoftは多数の企業がそのような移行やアップグレードを行ってくれると当てにしてはいけないと思う。ほとんどの組織は以前のバージョンのWinMo(Windows Mobile)を使い続けるだろう(特に、Symbolなどの高耐久性デバイスを使っている企業や、簡単に移植できないアプリを使っている企業は)」

 ゴールド氏はこう付け加えている。「従来のWinMo搭載の企業向けデバイスサプライヤー(Hewlett-PackardやHTC)はほかのプラットフォームに魅力を感じるだろう。企業ユーザーは既存のWinMoデバイスの終了戦略を検討し始めるはずだ。WP7は大企業よりもSMB(小規模・中堅企業)ユーザーに訴求すると予想している。SMB市場なら、Microsoftはうまくつかめるだろう」

 MicrosoftはWindows Mobile 6.5への投資を続けると、同社のスティーブ・バルマーCEOは語っている。同氏は15日にMobile World Congressで行われた記者会見で、Windows Phone 7 Seriesをリリースしても、Windows Mobile 6.5はサポートすると述べた。

 Windows Phone 7をサポートするハードメーカーは、ハード・ソフトの最適化を行うQUALCOMM、Hewlett-Packard、HTC、Sony Ericsson、Samsungなどの端末メーカーなど。提携キャリアはT-Mobile、Sprint、AT&T、Verizonなどが名を連ねているが、Microsoftは記者会見でAT&Tを「第1のパートナー」と考えると示唆した。同社は各種デバイスのハード面での均質化を深めていく意向だ。

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