近づくWWDC、新型iPhoneの発表にサプライズはあるか

» 2010年06月01日 14時29分 公開
[Nathan Eddy,eWEEK]
eWEEK

 「第4世代iPhone」のプロトタイプが既に二度も流出してしまった今、米Appleが開催する今年の年次開発者会議「Worldwide Developers Conference(WWDC)」の出席者には、どのようなサプライズが用意されているのだろう? サンフランシスコのモスコーンセンターで6月7日に開幕する今年のWWDCでは、Appleのスティーブ・ジョブズCEOが基調講演を行うことになっており、多くの向きは、同氏がこの機会に米携帯電話最大手Verizon Wireless向けのiPhone端末を発表する可能性を指摘している。ただしAppleはこの大成功のスマートフォンをめぐっては、Verizonと競合するAT&Tとの間で、米国では2012年までAT&TがiPhoneを独占販売するとの契約を交わしている。

 5月24日の週には、Microsoftのスティーブ・バルマーCEOがWWDCの基調講演に登場するとのうわさも流れたが、この情報はMicrosoftの公式Twitterではっきりと否定された(Microsoftの広報部門お得意のユーモアセンスで、ついでに人気テレビ番組「Dancing with the Stars」にも登場しないことも確認された)。

 ジョブズ氏はiPhone向けの次世代OS「iPhone OS 4」も自ら発表したが、このOS新版の詳しい機能については、例えばPCとのファイル共有なども含め、まだ不明な点も多い。

 IT系ブログGizmodoが第4世代iPhoneのプロトタイプとみられる端末を入手するという事件があったとはいえ(さらにその後、似たような端末の動画がベトナムのニュースフォーラムTaovietにも掲載された)、WWDCはAppleが新型iPhoneの特徴や素材、機能の詳細について正式に発表する初めての場となる。Apple製品の販売とサポートを手掛けるTech Superpowersのマイケル・オー社長によると、AppleがiPhone新モデルで具体的にどのような点をアップグレードしたのかは分からないが、とにかくそうした情報がジョブズ氏の基調講演の一番の注目ポイントとなるのは確かだという。

 「この端末の機能については、わたしもまだよく知らない。もしAppleがiPhone 3GSより少し改良された程度の端末を発表するようなら、人々はAppleよりもGoogleの方が革新のスピードが速いという印象を抱くことになるだろう。アナリストは今のところ、そのように予想している。だがもしAppleが、例えば無線同期など、GoogleのモバイルOS『Android』が提供しているような何か革新的なものを発表するようなら、それはとても大きなニュースになるはずだ」とオー氏は言う。

 Appleが無線同期に取り組んでいるとのうわさは以前からささやかれているが、オー氏に言わせれば、Androidとの競争が激化しつつあるなか、Appleの取り組みには時間がかかりすぎだという。「新iPhoneでストリーミングのようなサービスが発表されるとすれば、Appleは何かエキサイティングなことに取り組み始めたということだ。その点が今年のWWDCの最大のカギになるだろう。ポイントは、Appleがこの対Google戦争をどのように戦っていくのかという点にある」と同氏。

 Wikipediaによると、WWDCは「Appleが主に新しいソフトウェアや技術を開発者に披露する場となっており、参加型の実技ラボやフィードバックセッションも提供される。例年2000人から4200人程度の開発者が出席し、出席者は全員、WWDCで配布される資料やセッションの内容についての秘密保持契約に署名しなければならない」という。今年のWWDCのチケットは発売から8日で完売している。

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