米調査会社Gartnerは9月10日(現地時間)、2014年には世界携帯OS市場の約6割をSymbianとAndroidが占めるようになるという見通しを発表した。
フィンランドのNokiaが提供するSymbianは、同社のマスマーケット向け低価格端末販売戦略により今後も首位を守るが、2014年には米GoogleのAndroidがほぼ同じレベルのシェア(Symbianが30.2%、Androidが29.6%)を獲得するとGartnerはみている。
Androidは、2010年末にはカナダのResearch In Motion(RIM)が販売するBlackBerryを抜いて2位になるという。これは、Gartnerが2009年に発表した予測より2年も早い。Gartnerはその理由として、通信事業者(CSP)によるマーケティングや端末メーカーのサポートを挙げている。韓国のSamsungが2010年に低価格のAndroid端末の発売を計画しており、Sony Ericsson、LG Electronics、Motorolaも同様の戦略を持っている。その結果、2010年末にはAndroidが北米の携帯OS市場でトップを獲得するという。
Gartnerのアナリスト、ロベルタ・コッツァ氏は「AppleのiOS 4、BlackBerry OS 6、Symbian^3よび^4、Windows Phone 7など、各OSのアップデートが2010〜2011年のスマートフォン販売拡大を支えるだろう。だが、市場を制するのは、CSPとメーカーが強力にサポートし、コンシューマーと企業に対して強いブランド力を持つ一握りのOSになる」と語った。同氏は、2014年にWindows Phone 7はNokiaが提供するLinux OSのMeeGoより下の6位になるとみている。
OS名 | 2009年 | 2010年 | 2011年 | 2014年 |
---|---|---|---|---|
Symbian | 80,876.3 | 107,662.4 | 141,278.6 | 264,351.8 |
シェア(%) | 46.9 | 40.1 | 34.2 | 30.2 |
Android | 6,798.4 | 47,462.1 | 91,937.7 | 259,306.4 |
シェア(%) | 3.9 | 17.7 | 22.2 | 29.6 |
RIM | 34,346.8 | 46,922.9 | 62,198.2 | 102,579.5 |
シェア(%) | 19.9 | 17.5 | 15.0 | 11.7 |
iOS | 24,889.8 | 41,461.8 | 70,740.0 | 130,393.0 |
シェア(%) | 14.4 | 15.4 | 17.1 | 14.9 |
Windows Phone | 15,031.1 | 12,686.5 | 21,308.8 | 34,490.2 |
シェア(%) | 8.7 | 4.7 | 5.2 | 3.9 |
その他 | 10,431.9 | 12,588.1 | 26,017.3 | 84,452.9 |
シェア(%) | 6.1 | 4.7 | 6.3 | 9.6 |
合計 | 172,374.3 | 268,783.7 | 413,480.5 | 875,573.8 |
(資料:Gartner) |
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