動けないのなら、周囲の流れに身を任せてみようRe:Work !(2/2 ページ)

» 2013年07月17日 10時50分 公開
[三河賢文,Business Media 誠]
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乗っかるための流れが起きる場所

 ではそもそも、そんな「流れ」がどこに起きるのか? という疑問。こればかりは、正直私にも分かりません。いつ、どこで、どんな流れが起きるのかは未知だからです。しかし現状に疑問や不満を抱いているのであれば、まず日常的な場所、例えば会社などからは外に目を向ける必要があると思います。そして自らの興味や関心に対して、正直に動いてみること。この一歩だけは、他の誰でもない自分自身で進む必要があるでしょう。

 流れは人とのつながりから生まれます。そして流れを起こす人というのは、とにかくアクティブでチャレンジ精神に溢れているケースが多い気がします。つまり流れに身を任せるフェーズを脱し、自ら「動く」ことをためらわない人です。

 流れに乗っかり、動くことで何かが変わる。「変わる」ことを知ると、今度は自らが流れを作る側になっていく。そんな循環が生まれる場所が、実は周囲にはたくさんあるのではないでしょうか。

 例えば多くのフリーランスや起業家が集まる、コワーキングスペース。そこでは個々の仕事をこなすだけでなく、集まった人々の力で何かを生みだそうという積極的な動きがあります。何かアイデアがある、あるいは自分のスキルや経験を他でも生かしてみたいのならば、そうした場に足を運んでみても面白いかもしれません。本連載『Re:Work!』でも、いくつかそうした場のご紹介をしています。

 あるいは、ゲームやスポーツなど自分の趣味に合った集まりを探してみる。趣味がなくても、何となく「面白そう」と感じれば十分。そこにはこれまで出会ったことのない人がいて、新しいつながりを得られます。

 幸いにも今の時代、インターネットでそうした情報が山のように見つかります。中には怪しげな集まりもありますが、自分を変えていくことは昔より随分とハードルが下がったのではないでしょうか。実際私も、こんなにハマっているマラソンはTwitterがキッカケだったのですから。今では公私ともに充実する、大切な活動となっています。

 場に足を運ぶ以外にも、気になるあの人にFacebookでメッセージを送ったり、ブログにコメントを載せたり……なんてこともできます。返信があるかどうかは分かりませんが、それだって大きな一歩です。そこにSNSという“場”があるのですから、その機能を使うこともまた、流れに乗ることの1つといえるのかもしれません。

 私は7月末、「自分を変えたい」と連絡をくれた会社員時代の後輩とともに、ウルトラマラソンを走ってきます。彼にとっては、初めてのウルトラマラソン。実は私が昨年初めてウルトラマラソンを走った大会なのですが、約20時間に及ぶであろうコースの中で、彼はきっと多くの学びや気付きを得てくれると信じています。そしてその瞬間から、未来は変わっていくのでしょう。むしろ、エントリーした時点で何かが動き出しているのかもしれません。

 未来は、自分で創り出すもの。次回は、もう少し「働く」ことについて具体的に考えてみたいと思います。

著者紹介:三河賢文(みかわ・まさふみ)

 1983年岩手県生まれ、宮城県育ち。人材コンサルティング会社、Web関連会社での勤務を経て、2010年6月にナレッジ・リンクスとして独立。「時間の自由」を第一としたワークスタイルを実践中。多くのSOHOやフリーランスワーカーとパートナー関係を持ち、業務機会の提供を行っている。プライベートでは2人の子どもを持ち、マラソンやトライアスロンにも挑戦。ITやビジネス全般を中心とした執筆活動も行う。



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