鵜之澤氏: それは一方で、鳥嶋さんが「本気で『ドラゴンボール』をもう一回やるから」というのがあって。というのは、『ONE PIECE』のアニメが10年経(た)って、ちょっとダレたんですね。ゲームも正直、なんとなく惰性で出していました。そうしたら鳥嶋さんから「『ONE PIECE』のアニメが10周年なので、鵜之澤君もマジメにゲームを作れ。その代わり、原作もアニメもネジを巻き直すから」と。それで(原作者の)尾田栄一郎先生が直々に原作を手掛けた劇場版アニメ『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』が出てきて、そこから一気に盛り上がっていくわけですよ。
それと同じように、『ドラゴンボール』もちょうど、なんとかしようというタイミングだったんですね。『ドラゴンボール』もアニメがないからなんとかしたい。でも昔のアニメを流すにしても、画面が4:3なんですよ。それをハイビジョンのサイズに直して、なおかつ原作にはなかったオリジナルでテンポの悪いところを全部切るという、ある意味で横暴に近いやり方なんだけど、でもそれが『ドラゴンボール』復活のひとつのきっかけになったんです。その後なんと、新作の劇場アニメを鳥嶋さんが鳥山明先生や東映アニメと話して作ってくれて。
実は昨年(18年)は、バンダイナムコのグループの中で『ドラゴンボール』関連の売り上げが一番大きかったんですよ。1200億円ぐらい。『機動戦士ガンダム』よりも多いんですよ。そういうことになったのも、さっき言ったように鳥嶋さん自身が責任感を持ってやってくれたからで。だってその当時、鳥嶋さんは集英社の専務ですよ。専務取締役が一個一個の企画からフィギュアのデザインまで、全部チェックしますからね。なんで監修してるんだ、と思うんだけど、でも鳥嶋さん自身が絶対権限を持っているから、周りが動きやすかったんでしょうね。
鳥嶋氏: あの……『ドラゴンボール』の新作アニメはですね、実は作るつもりがなかったんです。さっき話した、東映アニメの森下さん。彼は今、東映アニメの会長をやっているんですが、この人は『ドラゴンボール』のアニメの立て直しに非常に協力してもらったので、僕は感謝しているんです。
この森下さんが、病気で入院することになったんですね。正直に言うと、退院して戻ってくるとは思わなかった(笑)。ヨレヨレの森下さんが入院前日に僕のところに来て、「鳥嶋さん、僕が万が一退院したら、『ドラゴンボール』の新作を作るのに同意してもらえますか?」って。僕は戻ってくると思っていなかったので「いいですよ」って言ったんですよ(笑)。それが奇跡の復活で戻ってきたので、これはしょうがないなって。
『ジャンプ』伝説の編集長が、『ドラゴンボール』のゲーム化で断ち切った「クソゲーを生む悪循環」
『ドラゴンボール』を手掛けた『ジャンプ』伝説の編集長が明かす「ゲームプロデュースの神髄」
ドラゴンボールの生みの親 『ジャンプ』伝説の編集長が語る「嫌いな仕事で結果を出す方法」
『ジャンプ』伝説の編集長は『ドラゴンボール』をいかにして生み出したのか
『ジャンプ』伝説の編集長が語る「21世紀のマンガ戦略」【前編】
『ジャンプ』伝説の編集長が語る「21世紀のマンガ戦略」【後編】
ジャンプ「伝説の編集長」がFGO誕生に関わった“黒子”、電ファミニコゲーマー編集長と考えた「ドラゴンボールの見つけ方」
ホリエモンが「テレビはインターネットに完敗した」と断言する、これだけの理由
ホリエモンが「ランチでは5000円以上のうな丼を食え!」と豪語する理由 500円ランチをしているヤツに人は集まらない
ホリエモンが語る「経営者に最も必要な能力」 他人と同じことを他人以上にしつこくやれ!
ホリエモンが、「多額の借金を抱えるビジネスパーソン」をポジティブに評価する意外な理由
ホリエモンがオンラインサロンの月会費を「1万1000円」に設定した理由
ジャンプ「伝説の編集長」がFGO誕生に関わった“黒子”、電ファミニコゲーマー編集長と語る「才能を“超一流”に育てる極意」
「最近の若い奴は」と言う管理職は仕事をしていない――『ジャンプ』伝説の編集長が考える組織論
【独占】ひろゆきが語る「“天才”と“狂気”を分けるもの」
ひろゆきが斬る「ここがマズいよ働き方改革!」――「年収2000万円以下の会社員」が目指すべきこと
ひろゆきが“日本の未来”を憂う理由――「他人は変えられない」
滝沢秀明がジャニー喜多川の「後継者」となった理由
ホリエモンが政治家に頭を下げてまで「子宮頸がんワクチン」を推進する理由
「持続可能なゲームメディア」の未来像とは 電ファミニコゲーマー・平編集長を直撃Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング