今回は趣向を変えて、後方支援組の七つ道具に迫ってみた。なお、執筆するのは“メーター振り切れ系”記事で(2003年12月、2004年1月の記事参照)人気急上昇中の記者Oと、彼女を監督する鬼軍曹の記者Kだ。
「IT戦士」を志願する宣言文で各界に波紋を広げた新人記者Oと、不幸にもそれを監督する立場にある記者K。2人は基本的に編集部に常勤する後方支援部隊だが、時には外に出て取材することもある。そんな2人が使う道具とは……。
道具1 新人記者O:Mebius PC-BJ120M、記者K:ザウルス SL-C760
・新人記者Oの言い分
「真のIT戦士」を目指す新人記者OのモバイルPC「Mebius PC-BJ120M」(2000年1月発売)はACアダプタ込みで重量約3.5キロのヘビー級。「持ち運ぶと腕力まで鍛えられて一石二鳥な戦闘グッズです」と語る。
OSは古き良きWindows 98 SE。モバイルCeleron/433MHz、64Mバイトメモリ、20GバイトHDDと「ごつい体に似合わない遠慮がちなスペックが奥ゆかしいでしょう」となぜか自慢げだ。電池は1時間持たないのでACアダプタは必須だという。
このPC、新人記者Oの祖母がPC用麻雀ゲームをやるためだけに買ったものの、1週間もたたないうちに「画面が小さくて見にくい」(12.1インチ800×600ピクセル表示)と放棄したものをこっそりもらってきたのだそうだ。麻雀だけのためにPCを買うとは、かなり勘違いしたリッチなばあちゃんだこと。そういえばこのおばあちゃん、「阪神ファンだから」という理由だけで甲子園に家を建てたとか。趣味にかけるお金のケタを間違っていませんか?
それはともかくこのPC、「←」キーが壊れているため、「『←』を一切使わずに文章を書く『秘技』を習得したんですよ」とまたまた得意げに語るO。そんな秘技、何の役にも立たないぞ。
「“左矢印気分”が盛り上がってどうしても『←』を打ちたくなった時は、デスクトップ用のキーボードを外付けするんです。デュアルキーボードを使いこなすとサイバーな気分に浸れますよ!試してみてください」だそうで。サイバーな気分って何なんだ……。
・記者Kの言い分
ノートPCは長らくLets'note「CF-A77」(Celeron/300MHz、Windows 98)を愛用していたが、今は行方不明だという。「ラスベガス出張時に始めたギャルゲーのセーブデータがそのまま残ってる愛着のあるマシンなんです。ギャルを表示させたままスロットマシンの前で一緒に記念写真も撮ったのに」と顔を曇らせる。
最初のモバイル体験は1995年ごろ、B5サイズのノートワープロ(東芝Rupo)だったという。「怒号が飛び交う議場で原稿を書き、携帯電話をつないで原稿を会社に送信する、なんてことも当時からやってました。批判記事を書いた私とケンカしてた議員が『議長、傍聴席にワープロは持ち込み禁止にしろ』とか何とかわめきやがりまして、殺気立ったこともありましたね」
だが「基本的に少しでも重いのは嫌いなんで、ネットバブルのころは『Jornada690』を使ってました。今はザウルス『SL-C760』ですね。決め手は640×480ピクセル表示のCGシリコン液晶。この解像度ならゲームやギャル絵もばっちり表示できますし、出先で『おや、ちょっと萌えたくなってきたぞ』という時に重宝します」と真顔で語る。
「C760を仕事で使ってるかって? ああ、1回使ったかなあ。5行くらいの速報記事で」
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