中国を狙う企業が増加中〜CeBIT Asia主催者に聞く

» 2005年01月28日 15時39分 公開
[杉浦正武,ITmedia]

 拡大を続ける中国市場。その中国で、今年もアジア最大規模を誇る情報・通信技術の総合展示会「Cebit Asia」が開催される。会場は昨年と同じ「上海新国際見本市会議」で、期間は5月11日から14日の予定。

 準備をすすめるドイツ産業見本市のプロジェクトディレクター、Michael Hoppe氏に今年の新趣向と参加企業の反応などを聞いた。

Photo ドイツ産業見本市のMichael Hoppe氏

さらに規模を拡大するCeBIT Asia

 CeBIT Asiaは、情報通信技術製品およびサービスの総合見本市。モバイルコミュニケーションやソフトウェア、インターネットソリューション、デジタル家電などが出展対象となる。

 中国企業以外の出展も多く、2004年の実績としてオーストラリア、イギリス、ドイツ、韓国、香港など世界18カ国から354社が集まった。日本企業も、昨年はNECや松下、日立マクセルなどが展示を行っていた(関連記事その1その2

 Hoppe氏は、2005年のCeBIT Asiaは昨年より大規模なものになると話す。会場の敷地面積は、昨年の2万3000平方メートルから3万5000平方メートルに拡大。出展社も、354社から450社程度にまで増やす予定だ。来場者は、2004年の実績が5万1252人。今年は7万5000人を見込んでいる。

 今年の展示コンセプトとして特徴的なのは、「ビジネス」ゾーンとしての「Digital Work」と「コンシューマ」ゾーンとしての「Digital Living」を明確に分けたこと。「背景には、企業側の要望があった」のだとHoppe氏は話す。

 「企業は、この機会にブランドイメージもプロモートしたいと思っている。しかし昨年の場合は来場者に一般ユーザーと技術者が混ざってしまっていた」。

 商談につながるようなビジネス系来場者と、ブランドを認知させたい一般ユーザーとは、別々に対応をとりたいと望む企業が多かったのだという。

 各企業とも、それだけ中国の一般ユーザーへの認知度向上に熱心だということだが、現状ではいまひとつ成果の上がらない企業もある(2004年4月28日の記事参照)。だが、Hoppe氏は「5年、10年といった長いスパンでものごとを捉えるべき」と話す。

 同氏が示した資料によれば、中国の携帯電話ユーザー数は2004年で3億6100万人。2003年から1億ユーザー以上増えており、今後もこのペースで増加は進む。

PHoto ドイツ産業見本市の資料より

 普及率も、2004年時点で27.3%であり「伸びしろはまだまだある」とHoppe氏。こうした成長市場では、新規事業者の巻き返しもあり得る――とした。

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