携帯の“小技”を探せ──ハンズフリー編

» 2005年08月18日 20時21分 公開
[斎藤健二,ITmedia]

 多機能化が続く中、携帯の全機能を知って、使っている人はどれだけいるだろう。埋もれてしまっている機能の中から、キラリと光る“小技”を見つけて紹介しようというのが本コーナーの趣旨である。

 今回は、案外知られていない「ハンズフリー」にスポットを当ててみたい。

※“小技”を探せコーナーでは、「自分の使っている携帯の、この機能が便利!」「こんな機能が携帯にあったらいいのに……」といった情報を募集しています。
 編集部宛に、件名に「小技:」と入れてお送りください。

ちょっと便利なハンズフリー

 携帯を手に持って話さなくてもいい「ハンズフリー通話」。筆者はこれをけっこう活用している。理由は大きく2つ。

 まず最近のハイエンド端末は大きく重いため、手に持っていると疲れる。また一部au端末は受話音量が小さく、ボリュームを最大にしても、耳にぴったり当てないと聞こえにくい。これもも持って話すのが嫌になる原因だ。

 2つ目は自動音声応答サービスの普及だ。各携帯キャリアの問い合わせ番号はもちろん、宅配便の再配達指定やら、銀行のテレホンバンキングまで、自動音声応答サービスを利用することが多くなった。携帯からも利用可能なのだが、耳に当ててメッセージを聞いて、戻してダイヤルボタンを押して、また耳に当てて……というのは面倒。「しばらくお待ちください」というメッセージを、携帯を耳に当てたまま聞いて待つのもウンザリだ。

※ちなみに最終的に人と話さない自動音声応答サービスの場合、ハンズフリーでなくスピーカーホンでもいい。スピーカーホンは、カシオ製端末など一部メーカーの端末を除いて搭載されている機能。相手の音声がスピーカーから出るが、こちらのマイクはオフになる

テレビ電話の隠れた効用?

 このように使う場面によっては便利なハンズフリー機能だが、最近、搭載する端末が増加している。

 理由は3G携帯電話によるテレビ電話機能の搭載だ。ドコモのFOMAやボーダフォンのVodafone 3Gは、基本的にハンズフリー機能を搭載している。イヤホンマイクなしでテレビ電話を使うには、ハンズフリー機能が必須だからだ。

 一方で、テレビ電話機能を持たないauの3G端末は対応が少ない。現行機種では、「W31SA」「Sweets」「talby」(いずれも三洋電気製)、古めなところでは三洋マルチメディア鳥取の「INFOBAR」が対応していた。そういえば、三洋は固定電話でも「テブラコードるす」の名称でハンズフリーを得意としている。

 ハンズフリーでは、スピーカーから流れてくる相手の声をマイクが拾ってしまうとハウリングを起こす。これをなくすためのエコーキャンセル技術が必要になる。ノウハウを持っていないメーカーには対応が難しいのだろう。

ちょっとうれしいボーダフォン 03シリーズ

 テレビ電話機能搭載端末ならば基本的に対応しているハンズフリーだが、その使い勝手はけっこう違う。スピーカーからの相手の声がうまく聞こえなかったり、ハンズフリーにする操作が難しかったりと難点はいろいろだ。

 そんななかで、ボーダフォンの3G新機種「703SH」はなかなか工夫されている。テレビ電話を発着信すると、自動的にハンズフリーモードになるのだ。もちろんイヤホンマイクが接続されていれば、ハンズフリーモードは解除される。

 テレビ電話をするときは、ハンズフリーかイヤホンマイクを付けているわけで、他機種も早く同じ仕様にしてほしいものだ。

 ただし難点もある。通常通話ではハンズフリーに切り替えるのが面倒なのだ。メニューの奥深くにあるため、気軽に切り替えることはできない。

 この点、便利なのはドコモのFOMA「Nシリーズ」。左ソフトキーにハンズフリーのオン/オフが割り当てられており、テレビ電話でも通常通話でも簡単に変えられる。

 ちなみに「Pシリーズ」は、発話ボタンの短押しにハンズフリーのオン/オフが割り当てられているのだが、これが少々くせ者。「P901iS」を使っているITmedia記者は、端末を開くと通話を取れる「オープン通話」に設定していたのを忘れて、開いてから発話ボタンをプッシュ。なぜか受けた通話がすべてハンズフリーになってしまい、理由に気づくまで戸惑ったという。

左が「N900iC」、右が「P901iS」。

 「SH901iS」の場合、通常通話は発話ボタンの長押し、テレビ電話は発話ボタンの短押しと操作を変えている。

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