三洋電機製のau端末といえば「W21SA」なども多機能だったが、「W31SA」はさらに2005年春モデルの特徴である「着Flash」に対応した。「AF付き133万画素カメラ」「miniSD対応」「着うたフル対応」、さらに「SDオーディオ対応音楽プレイヤー機能」「FMラジオ+内蔵アンテナ」「USBマスストレージクラス対応メモリカードリーダー機能」……と、現行のWIN端末としては電子コンパスを除き“ほぼフル機能”になっている。ほかに+αの機能まで備える。
注目すべきは、これだけの機能を詰め込み、かつ小型化には不利とも言われるスライドスタイルの形状を採用しながら、117グラムの軽量と、厚み23ミリというスリムさを実現した点。より軽量なWIN端末はあるが、厚みはWIN端末の中ではもっとも薄い。
丸みを帯びたデザインで、手に持ってみると収まりもいい。同じスライド端末である「W31S」も厚みを26ミリに抑えたが、やはりW31SAのほうが持ちやすい印象だ。
ただしサイズとのトレードオフなのか、スライド機構には特にギミックはない。例えば「W22H」は半自動開閉になっていたし(2004年11月16日の記事参照)、W31Sはワンタッチオープンで、曲線を描くスライドといった機構を備える(4月1日の記事参照)。W31SAも開いた状態でレールが見えない、といった工夫はあるのだが“スライドといえばギミック”という昨今の風潮からすれば少々寂しい感はある。
少々見劣りを感じるのは、液晶サイズが2.2インチという点だろうか。もちろん視認性などに問題は感じないのだが、最近は2.4インチかそれ以上の端末が多いため、ぱっと見で画面が小さいかなという印象を受けた。もちろんこれもサイズとのトレードオフではある。
なお、W31SAのSDオーディオに対応した音楽プレイヤー機能はレビュー済み(4月11日の記事参照)なので、今回は特には触れない。
同じく音楽プレイヤー機能を持つW31Sと比較すると、W31SAでは大容量のメモリカードを買い足せば利用できるなど(512Mバイトまで動作確認できた)、音楽プレイヤーとしての使い勝手も悪くない。何よりコンパクトな点が“音楽プレイヤー”としても大きな魅力だ。
スライド端末は閉じたままでもメインディスプレイを利用し、通話やさまざまな操作を行えるのが1つの魅力になる。
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