前回のレビューでは、「W32SA」の日本語入力機能とEメール周りの使い勝手を試した。今回はアドレス帳と、スケジューラ、アラームなどのアクセサリー機能をチェックした。
アドレス帳はタブ付きの一覧として表示される。フォントサイズは5段階に変更でき、最小フォントでは一画面に最大13件の表示が可能だ。方向キーの左右で隣接タブ間の移動、上下キーで行移動、数字キーでダイレクトにタブ間の移動ができるなど、操作体系もここまでは一般的だ。
特徴的なのは「時短検索」と呼ぶ機能だ。できるだけ少ないキー操作で目的の登録先を呼び出すもので、例えば待受け画面で「2」キーを長押しするとカ行の一覧が表示され、そのまま押し続ければ読みの1文字目が「き」の先頭、そして「く」の先頭へと移動する。キーを離して再度短押しすれば下キー操作と同様に行移動するようになっており、1つのキー操作だけで目的の登録先にたどり着ける。またアドレス帳を通常呼び出しした場合でも、数字キーで同様の操作が可能だ。
これは三洋電機製端末ではおなじみのユーザーインタフェースだが、他メーカー製の端末から移行すると少々戸惑う。多くの端末では、例えば一覧表示中に「2」キーを短押しすれば読み1文字目が「か」の先頭、もう一度押すと「き」の先頭──といったように移動する。W32SAも便利な仕様なのだが、他メーカー製の端末から移行してくる場合は慣れが必要になる。
各種ツール類の中で目を引くのは目覚まし(アラーム)機能。アラーム音の代わりにFMラジオの音声を利用できるなど、端末固有の機能をうまく生かしている。基本機能も、時刻の読み上げや繰り返し設定、スヌーズ機能を備えるなど、充実している。
スケジュール機能も兼ねるカレンダーは、Eメールをリンクできる点が便利だ。メールの一覧や本文表示中にサブメニューから「カレンダー登録」を呼び出し、任意の日付に対して登録できる。カレンダーで件名を確認でき、本文表示もワンタッチ。「携帯電話のスケジュール管理は入力が面倒」という人でも、スケジュールをEメールで受け取るようにしたり、自分でPCからEメールでW32SAに送信するようにすれば、便利に使えるだろう。
カレンダーはこれ以外にも、一般的なスケジュール機能やタスクリスト機能、日記機能が用意され、選択した日に撮影した静止画を背景として表示したり、カレンダー内にサムネイル表示するといった機能もある。待受画面ではカレンダー表示をオンにすれば、スケジュールが入っている日やメールがリンクされている日には下線が付加され、ステータスを把握できる。
なおカレンダーの内容は、待ち受け画面から下キーの長押しで呼び出せる。
W32SAでは動画再生機能として3GPP2以外にSD-Video準拠の動画再生もサポート。SD-Video準拠の録画機能を備えたAV機器で録った動画を再生できる。PC上で動画編集ソフトの「MediaStage」を使って作成した動画ファイルを再生すると、320×240ピクセル、15fpsの動画までを再生できた。なお、「FOMA P900iV」用の設定で作成した320×240ピクセル、30fps(ビットレート1Mbps)の動画ファイルは一覧でも「×」表示となり、再生をサポートしていないようだ。
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