音楽ケータイと使いたいBluetoothヘッドセット「PULSAR 590A」(3/3 ページ)

» 2006年02月03日 14時50分 公開
[坪山博貴,ITmedia]
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飾り気のないフラットな音質も魅力

 音質は極めてフラットだ。インナーイヤーヘッドフォンや小型のヘッドフォンにありがちな、キンキンした高音の響きや作られた重低音、いわゆるドンシャリ的な雰囲気は全くない。ゆえにインナーイヤーヘッドフォンなどから乗り換えると最初は全体におとなしい音質に感じるのだが、ボーカルや小気味良い中低音は非常に聴き心地が良いし、ジャズなどでは非常にスピードのある熱い音を聴かせてくれる。スピーカーユニットは28ミリ系と余裕があるため、あえて音を作っていないのだろう。マグネットにはネオジウムを採用しており、かなり音質にもこだわっていると思われる。

 本製品は、音楽再生と通話のフルワイヤレス化を、さまざまな組み合わせで可能にしており、オーディオプレーヤーは何も携帯電話でなくても良いという人や、PCでの音楽再生をワイヤレス化したいといった人には特に魅力的だろう。バッテリーの動作時間も非常に長く、仕事中でも音楽を聴きっぱなしという人でも日中はおおむね充電不要だろうし、USBでの充電が可能な点も魅力的だ。デザインに関しては面白みはないかもしれないが、作りはかなりしっかりしている。フィット感もネックバンドタイプより良好で、耳への加重も少ない。こういった点は、1日中装着することを想定したヘッドセットを多く製品化している同社製品ならではの魅力といえるだろう。

Windows Media Player 10のリモコン操作にも対応

 AVRCPプロファイルに対応したBluetoothアダプタ、プラネックス「BT-01 UDR」を使用してPCとも接続してみた。A2DPプロファイルで接続するとWindows Media Player 10(以下WMP10)のリモートコントロール操作も可能だった。Bluetoothアダプタ(正確にはドライバとアプリケーション)の機能に依存する部分が強いのだが、WMP10が起動していない状態でも、再生/一時停止ボタンを押すことでWMP10が起動して音楽再生を開始した。普段からPCで音楽を聴いている人は重宝するだろう。

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接続設定時にはサービスとしてオーディオシンク(A2DP)とヘッドセット(HSP)が検出され、それぞれ個別に接続設定が可能だった。今回はA2DPをサポートするBluetoothアダプタが1つしか準備できなかったため原因は言及できないが、2つ目のサービスの接続設定時には何度かリトライが必要だったので、同じ現象が起きた場合には根気良く接続設定作業を行ってみるといいだろう。ちなみにBluetoothのスタックは東芝製だった
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このように問題なく音楽再生用と通話用で接続設定ができた(左)。ただし音楽再生と通話の接続はどちらかのみで、手順を踏んで(接続しているほうを切断して)接続を切り替える必要がある。音楽再生用として接続中に、通話用で接続しようとするとエラーとなり、警告メッセージが表示される(右)。逆の場合も同じだ。これはBluetoothアダプタとしては理にかなった動作なのだが、音楽再生用で接続中にさっと通話用に切り替えられれば便利だと思う。音楽再生をユニバーサルアダプタ経由にすればいい話ではあるのだが……
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今回利用したBluetoothアダプタでは、リモートコントロールが可能なAVプレーヤーソフトは「Windows Media Player 10」しか選択できなかった。ちなみに筆者のPCにはiTunesの最新バージョンもインストールしてあったが、リストには表示されず選択できなかった。
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