「音楽を強く打ち出したい」――ドコモ新機種の狙いは(1/3 ページ)

» 2006年05月11日 22時08分 公開
[杉浦正武,ITmedia]
ドコモの前田義晃氏

 既報のとおり、NTTドコモはFOMA 90xシリーズ8機種と70xシリーズ2機種、さらにカード型FOMA1機種の計11機種を発表した。併せてHSDPA向けの音楽新サービス「ミュージックチャネル」や、「着もじ」と呼ぶコミュニケーション系新サービス、またセキュアな利用環境を実現する「電話帳お預かりサービス」なども発表した。

 端末の発売時期は、5月下旬から6月上旬となる見込み。902iSシリーズ5機種と702iシリーズ2機種が比較的早期にリリースされ、SO902iWP+とDOLCE SLはその次にリリースされるという。HSDPA端末は、やや遅れての発売になりそうだ。なお価格は「902iSシリーズは3万円台なかばから後半。『N902iX HIGH-SPEED』はそれより高くなるかもしれないが、(新規で5万円の値がついた)『MUSIC PORTER X』ほどではないだろう」(ドコモ広報)。「SO902iWP+」や「DOLCE SL」などの企画端末は、902iSシリーズより安くなる見込み。各種新サービスは、対応端末の発売にあわせて開始されることになる。

 これらの新機種で、ドコモが目指したことは何なのか。ドコモマルチメディアサービス部のサービス企画担当部長、前田義晃氏が発表会場で説明した。

Photo 会場で発表されたFOMA11機種。「関東甲信越では既にFOMAがムーバの契約数を上回っている。全国でもまもなくそうなるだろう」(前田氏)

強化ポイントは大きく4つ――中でも音楽に注力

 前田氏は新機種で強化されたポイントを、大きく4つ挙げる。「HSDPA」「音楽とゲーム」「セキュリティ」「DCMX」だ。中でも「強く打ち出していきたいのは、音楽だ」(前田氏)という。

 この音楽サービスは、HSDPAと密接に関わっている。HSDPAでは従来どおりの料金で最大3.6Mbpsのダウンロード速度を実現するが(4月28日の記事参照)、この速度を活かせる大容量マルチメディアコンテンツを提供する予定だ。具体例の1つが、「最長約1時間」とうたう音楽番組、ミュージックチャネルとなる。

 「ミュージックチャネルの特徴は、何もしなくても自動的に夜中にダウンロードされる仕組みだ。ユーザーはまずミュージックチャネルに契約し、その後で各コンテンツプロバイダ(CP)のコンテンツをリストに登録する。好きな音楽を探すというわずらわしさはなく、どんどん“番組”をダウンロードして聞き流していくイメージ」(前田氏)。現在は9社が、無料〜月額数百円レベルのサービスを発表している。

 各番組は、数曲の楽曲から構成されるものになる。aacPlusで48Kbpsの楽曲が10曲続く番組なら、容量は20Mバイト程度になるだろうという。「ファイルサイズは非常に大きく、最大で25Mバイトまでいける。最長で1時間の音楽番組になるので、通勤通学にちょうどいい」

Photo 会場で示されたミュージックチャネルのイメージ。コンテンツはアーティスト中心のものもあれば、音楽レーベルが所属アーティストのおすすめ楽曲を編成したものもあるという

 番組は週に2回提供されるものもあれば、週1回、あるいは毎日配信されるものもあるだろうという。このあたりはCP側の判断にゆだねられる。番組は内部メモリに保存されるかたちで、外部メモリへの持ち出しは当初できない。「外部メモリへの持ち出しは、今後検討する」。なお、ミュージックチャネルを利用できるのはHSDPAユーザーのみになる。

着うたフルに対応、5Mのiモーションコンテンツも

 ドコモでは初めてaacPlusフォーマットの「着うたフル」にも正式対応した。auの着うたフルと同様、楽曲の一部を着信音にできる。一曲は53円〜535円で、月額課金のCPも多い。当初の対応端末は、「P902iS」とHSDPA端末である「N902iX HIGH-SPEED」の2機種となる。「avexうたフル♪」のようなコンテンツのほかに、「毎日新聞・スポニチ」のように声優がエンターテインメント情報を読み上げるコンテンツも提供される予定だ。

Photo

 さらに、HSDPA端末向けでiモーションの容量を500Kバイトから5Mバイトまで拡張する。これにより、ミュージックビデオや映画の予告編、アニメーションコンテンツなどが楽しめるようになるという。

Photo

 もう1つの大きなトピックが、WMA形式のファイルに対応した端末が登場したことだ。ドコモは米Microsoftと提携して、FOMA端末に「Windows Media Technology」を搭載することで検討を進めていた。今回発表された「F902iS」はWindows Media DRM 10をサポートしたので、PCから携帯へWMA形式の楽曲を持ち出せる(5月11日の記事参照)

 NTTドコモとMicrosoftは今後WMA対応機種を拡大するほか、WMV(Windows Media Video)形式に対応したFOMA端末の投入も考えているという。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年04月15日 更新
  1. 値上げのソフトバンクが仕掛ける「PayPayカード ゴールド」シフト、新プラン移行の障壁になる懸念も (2026年04月14日)
  2. 廉価な新作「iPhone 17e」が春商戦に与えた影響は? 携帯電話ショップ店員に聞く (2026年04月13日)
  3. Y!mobile、認定中古「iPhone SE(第3世代)」が3980円から 4月17日まで【スマホお得情報】 (2026年04月13日)
  4. 「OPPO Find N6」速攻レビュー 折り目は本当にない? AIペンの使い心地からカメラ画質まで徹底検証 (2026年04月14日)
  5. 「Google Pixel 10a」レビュー:aシリーズらしい取捨選択のうまさが光る Pixel 9aとの差分をどう考えるかがカギ (2026年04月13日)
  6. ソフトバンクが「今回もやる」とGalaxy S26を月額1円で販売――販売方法を早急に見直さないと撤退を迫られるメーカーも (2026年03月08日)
  7. Yahoo! JAPAN ID、ログインを「パスキー」に一本化へ 2027年春までにパスワードのみの認証は終了 (2026年04月14日)
  8. Y!mobileのeSIM再発行で困ったハナシ iPhoneとAndroidの機種変更でいまだ「手数料4950円」が発生? (2026年04月13日)
  9. 廉価モデル「Pixel 10a」「iPhone 17e」を比較 価格とスペックに“決定的な差”あり (2026年04月10日)
  10. 10Gbpsポート合計4つを備えたハブ「UGREEN Revodok Pro 7 in 1」が32%オフの3849円に (2026年04月14日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年