防水の“機能美”をさりげなく──SO902iWP+、デザインのこだわり

» 2006年07月03日 15時23分 公開
[後藤祥子,ITmedia]

 「SO902iWP+」(記事一覧参照)は、ドコモが「R692i GEOFREEII」(2002年7月の記事参照)以来、4年ぶりに投入する防水端末。ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズの開発陣が、なみなみならぬ意欲で開発に取り組んだのは既報の通りだ(記事1記事2参照)。

 SO902iWP+のコンセプトは、防水とデザインとハイエンド機能を融合させ、かけ算の付加価値を持つ端末にしようというもの。同端末の中でも重要な位置を占めるデザインに対するこだわりを開発陣に聞いた。

「SO902i」の上を行くハイクオリティなデザインに

 デザイン面のポイントは、「SO902i」(記事一覧参照)の上を行くハイクオリティなデザインの中に、防水らしい表情をかいま見せるところだと、商品企画を担当した西村氏。防水の機能美を見せたかったと話す。「例えばBMWやアウディは、大きく目立つグリルがデザインのアクセントになっているが、これが単なる飾りではなく、実は空気を取り入れるためのエアインテークの役割を果たしている。こうした機能美を防水携帯で表現したかった」(西村氏)

 そこでSO902iWP+のデザインは、端末を防水機能でくるんで、そこから必要な部分を切り出すようなイメージにしたという。「赤外線やシャッターの部分を切り落とし、アールとエッジが融合したようなデザイン」(西村氏)


 ボディカラーは、それぞれ表現する世界観が異なるという。シティダークは、大人の色気を感じさせる黒を表現した。「黒いメルセデス・ベンツやBMWのような光沢感で、男性的なこだわりのあるスポーティーさを見せたいと思った。あえてメッキ風の処理をしている部分(側面)と、マットな黒を使い、そのコントラストを融合させている」。一方、アクティブホワイトで表現したのは、上質なスポーティさ。「プライベートビーチやスパ、スポーツクラブの世界をイメージした」

 端末側面は、ボディカラーごとに異なる雰囲気を持たせるために、それぞれ異なる表面処理で仕上げている。アクティブホワイトにはディンプル加工を、シティダークにはメッキ処理を施している。金型を変えることになるためコストがかかるが、あえてコントラストを付けようとこだわった部分だ。

 プリセットするメニューも、これまでのソニエリ端末ではあまり例がない色を使ってみたと、プロダクトマネジャーの今崎氏。「プリセットメニューのCrimsonは、大人っぽい色気のある赤に金色に光るラインでアクセントを入れて、aquaは防水にちなんで水のような雰囲気を取り入れた。水の表現は、ともすれば安っぽくなりがち。水が揺れるような動きにするなど工夫している」(今崎氏)

Photo スクリューロック(リアカバーをとめるネジ)は、“塗装では得られない金属感”を出すために、本物の金属(亜鉛ダイキャスト)を採用。スピン加工で高級感を出した
Photo カメラのレンズ周りにあるマクロ切り替えスイッチにはローレット加工を施した
Photo 端末側面は、アクティブホワイトをディンプル加工に、シティダークをメッキ塗装にすることで、それぞれの端末の持つ世界観を表現した

Photo 左がCrimson、中がaquaのメニュー。キッチンやアウトドアなどで使うことを考慮して、ストップウォッチ/キッチンタイマーのアプリをプリセット(右)

端末を露出しながら持ち歩ける──「アクティブホルダー」

 「持ち歩くときに、ケースに入れて雨をしのぐことを考えないでいい端末。デザインを見せつつ、かっこよく持ち歩いてもらいたい」という、この端末のコンセプトを体現するのが、パッケージに付属するアクティブホルダー。デザインを見せつつ、かっこよく持ち歩いてもらおうというのが狙いだ。

 このアクティブホルダーで、端末にオンとオフの2つの表情を持たせることができると西村氏。「(付けていないときは)スーツのポケットからかっこよく取り出して使える仕事の顔。オフタイムには、このホルダーを付けることで、また表情が一変する」。ネーミングも、「携帯もライフスタイルもアクティブに楽しんでほしい」という思いを込めて、アクティブホルダーに決めたという。「アクティブホルダーを付けたのもデザインの一環。1つの携帯に、何通りもの楽しみ方があるということをデザインでも表現している」

Photo 必要なキーは、付けたままでも押せるように設計
Photo 素材は弾力があるエラストマーを採用
Photo 布の部分は、中の素材にネットを巻いている

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