6月16日の発売直後に購入したF902iSとのお付き合いもほぼ4カ月。目下、日本の携帯電話としてはF902iSだけに対応した音楽配信サービス「Napster」もスタートして、さらに気に入って使っています。
普段、私は携帯電話を3台持ち歩いているのですが、その中で一番きれいに写真が撮れるのがこのF902iS。今回は、4カ月間撮りためた写真をサンプルに、F902iSのカメラ機能についてご紹介します。
ストレートやスライドタイプの端末だと、写真を撮るときはカメラを横に構えて人差し指でシャッターを押す、デジカメのように撮る機種が多いですが、折りたたみタイプの端末は、端末を開いて親指でシャッター/決定キーを押すのが普通のスタイル。
このとき、レンズが底面に付いている端末だとレンズに指がかかってしまいがちですが、本体表面(メイン液晶の裏側)にレンズが付いているF902iSは、そんなこともなく撮りやすいです。ささやかなことですが、日々使うものだけに、こういった使い勝手は大事だなあと思います。
F902iSは多彩な撮影モードを備えています。「風景」「人物」「スポーツ」などちょっとしたコンパクトデジカメ並みに種類がありますが、かなり厳しいシチュエーションでもそれなりにきれいに撮れてしまうので、私はほとんど使っていません。ホワイトバランスも優秀で、レタッチの手間要らず。
きれいに撮るポイントは、マクロモード(マナーキー)とAF(オートフォーカス、発話キー)を忘れないこと。これさえ忘れなければ、まずきれいに撮れます。
F902iSには撮影補助用ライトがありません。その代わり、感度を調整して暗いところでも写真が撮れるようにする、「ナイトモード」という機能が付いています。「暗いときにはナイトモードで写真を撮ってください」というスタンスなのですが、実はナイトモードをオンにしなくても、かなり暗いところでも写ります。ナイトモードを使うと、もうちょっと明るく写ります。
暗いところで撮るとさすがにノイズがたくさん載ってしまいますが、撮れるだけでもありがたいもの。居酒屋やカラオケボックスといったところでも充分使えます。ロードテスト第1回でも書いたように、F901iSよりもずいぶん進化した部分です。
そんなわけで、F902iSで「ライトがあれば撮れるのに!」と悔しい思いをしたことはないのですが、それでもやっぱりライトは欲しかったなあ……。写真を撮るときというよりもむしろ、暗いところでものを探すときなどに便利なんですよね、携帯のライトって。
暗いところつながりで、夜景も撮ってみました。サンプルは、名古屋駅真上のビルから、下を見下ろして撮ったもの。ガラス越しですが、とくにシーンモードなどを使わなくてもきれいに撮れています。
となりの写真は、同じく名古屋で撮ったもの。かなり赤みが強い照明でしたが、ホワイトバランスも合っているし、なかなか優秀です。ただ、ソフトクリームの輪郭などに、カリッカリにシャープネスがかかっています。
F902iSはかなりきれいに写真が撮れる携帯なのですが、一つだけ気になるのがこのシャープネスのきつさなのです。[メニュー]→[カメラ調整]→[シャープネス]で調整できるのですが、「ソフト」にしてもあまり変わらないんですよね。
一昔前の画素数競争も終わり、最近では携帯のカメラに注力した機種は少なくなっています。画素数ばかり大きくなっても扱いにくいだけなので、スペック的には今のままで充分ですが、「きれいに撮れる機種」は意外に少ないのが現状です。そんな中で、F902iSはとても優秀。撮りやすさとか色の鮮やかさとか、携帯カメラならではの使いやすさを追求した機種がもっと出てほしいなあと思います。
かなり満足しているF902iSですが、ロードテストは次で最終回。次回はF902iSユーザーなら2週間無料で使える音楽配信サービス「ナップスター」の話題です。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.