前モデル「W51P」で、女性に似合う“オンナゴコロ”を追求したパナソニック モバイルコミュニケーションズ。一方、2007年夏モデルの「W52P」は、W51Pと同様に女性をメインターゲットにするものの、それに“オトナな上質感”をプラスし、男性も手にとりやすいフォルムの端末に仕上げた。
左右で質感の異なるアシンメトリー(非対称)デザインや、同社製端末の特徴であるワンプッシュオープンボタンをW51Pから引き継ぎ、アルミ素材のパネルとau版のカスタムジャケット「+Panel」を採用。内側は外観に対してそれぞれに落ち着いた色合いを採用し、金属質な外観との対比で“二面性”を演出する。
では、改めて今回のW52Pが目指すユーザー像はどのようなものか、どこにこだわりを込めたのか。パナソニック モバイルのW52P開発チームに話を聞いた。
今回の開発にあたり最初にイメージしたのは──「自立したオトナ」。
前モデルのW51Pは、女性の求めるファッション性と内に秘めるかわいらしさという二面性にフォーカスしたが、今回は「キャリア指向の格好いい女性を中心に、大人の男女が持てる上質でスマートなケータイ」を目指した。
「“女性をターゲットに”といっても、その答えは1つではありません。弊社としてまず、そのさまざまな女性層を狙っていきたいという思いがありました。今回、コアターゲットとして想定した“キャリア指向の女性”を分析すると、興味のあるのが車だったり高級インテリアだったり……と男性にも共通するところがあるようなのです」(大西氏)
ちなみに大西氏は前モデル W51Pの商品企画も担当した。
「かわいらしいものが好きな女性もいれば、あまりにかわいいのが前面に出ているのは少し恥ずかしいと感じる女性もいます。逆に男性にも花柄のネクタイをしたり、キャラクターものにはまるなど、柔らかいイメージのものを好む人もいます。そこに共通するところも多いのではというところから、ターゲットのイメージを広げていきました」(大坪氏)
結果、開発チームが思い描いく想定ユーザー像として「“オトナ”格好いい、“オトコ前”な女性(それには相対的に男性も含む)」が形成されていった。
こうした想定ターゲットの変化はまず、本体カラーに見て取れる。
前機種はブラウンやピンクなど、まさに女性好みのカラー展開だったが、W52Pは白(プラチナホワイト)、銀+黒(インディゴシルバー)、金(ジュエルゴールド)の、定番色といえる構成で展開する。この「定番」というのも、“オトナ”を目指す上で外せない要素だったという。
「前モデルは“いかに自分らしさを主張できるものにするか”を目指しました。しかし今回、もう少し具体的にキャリア指向の女性のユーザー意見を分析してみると、とりわけ“TPOを大変意識されている”ということが浮かび上がってきました。“自分らしさ”や“自分好み”の表現は重要。でも“場”はわきまえる。個性だけを際だたせるのではなく、定番のなかに“さりげなく遊び心”のあるものが求められているようです」(大西氏)
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