シャープが開発したソフトバンク向けの3G端末「FULLFACE 2 921SH」は、前面がフラットなフルスライドボディが特徴の端末だ。その独特の風貌のボディには、シャープがタッチレガートセンサーと呼ぶタッチパッドのようなセンサーと、モーションコントロールセンサーを備えており、端末を閉じたままさまざまな操作が行える。
読者からは、このタッチレガートセンサーの操作性はどうか、また使い勝手はいいのかを問う声が多く寄せられた。
フルスライド端末の表面に設けられたタッチレガートセンサーは、誤動作などを防ぐため、必要に応じてアクティブになるようになっている。そのためiPod touchのように、ディスプレイがついていればいつでも操作できる、というわけではない。
タッチレガートセンサーを利用する場合は、端末の右側面に用意されている[SENSOR]キーを短押しする。するとセンサー部分が点灯するので、利用可能になったことが分かる。センサーの4つの角が青色に点灯するのは、この部分に左右のソフトキーとショートカットキー、クリアキーが割り当てられているためだ。中央部分は軽くタッチすれば決定キーとして動作するほか、指でなぞればカーソルを動かすこともできる。
なお初期設定では、タッチレガートセンサーはスライドを開くとオフになるが、端末を開いた状態でもタッチレガートセンサーが動くようにしておけば、PCサイトブラウザで十字キーでカーソル移動、タッチレガートセンサーで画面スクロールができるのでなかなか便利だ。
タッチレガートセンサーの操作感は、SH905iなどに搭載されているTOUCH CRUISERに近いといっていいだろう。表面がフラットでつるつるなので、若干操作しにくいと感じることもあるが、慣れてくると案外快適だ。ソフトキーや決定キー代わりの操作は、軽くタップするよりしっかりと押した方が反応がいいように感じた。
また、製品版ではなかったせいか、最初に決定キーを押して開いたメニューと、メニューの2階層目以下やWebブラウザでのカーソルの動きに結構な差があり、思った以上にカーソルが大きく動いてしまったりして少々とまどうこともあったが、画面内で縦横にカーソルを動かせるのはタッチレガートセンサーならではで、一度使うと手放せなくなる。
以下はタッチレガートセンサーを操作したときの様子を動画で撮影したもの。何となく雰囲気が伝わるだろうか。
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タッチパッドのように使えて便利なタッチレガートセンサーを、例えばjigブラウザのようなサードパーティ製のS!アプリなどでも使えるかを問う声も多かったが、結論から言うと、S!アプリでは利用できないようだ。
FULLFACE 2 921SHのPCサイトブラウザを利用すると、「パケットし放題」を契約していても、パケット通信料の上限が5985円になってしまうが、サードパーティ製のフルブラウザを使えば料金は上限4410円のままPC向けのWebサイトが閲覧できる。そのためS!アプリでタッチレガートセンサーが使えればとても便利だと思うのだが、利用できるのはメニューや921SHに内蔵されている機能のみ。残念ながらS!アプリでは利用できなかった。
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