「HT1100」はコンシューマ層を意識したカジュアルなスマートフォン

» 2008年05月13日 11時44分 公開
[小山安博,ITmedia]
photo NTTドコモのHTC製Windowsケータイ「HT1100」。カラーはホワイトとブラックの2色を用意している

 NTTドコモのWindowsケータイ「HT1100」の発売が近いようだ。現時点で発売日は正式に発表されていないが、4月25日に一般ブロガー向けにHT1100を公開する内覧会が開催された。WindowsケータイFANとhtc Fan Siteの共催による内覧会には多くのブロガーが詰めかけ、HT1100への関心の高さをうかがわせた。

 HT1100はHTC製のWindows Mobile搭載スマートフォンで、メーカー独自のUIであるTouchFLOを搭載したスライド式の端末。国内の一般的なスマートフォントは異なり、QWERTYキーボードを搭載しておらず、普通の携帯電話と同様にダイヤルキーとタッチパネルで操作する。「コンシューマにも受け入れられる端末を目指した」(NTTドコモプロダクト部第四商品企画担当・市川一興氏)というデザインが特徴だ。

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photophoto 「HT1100」のデザイン

photo ドコモの市川一興氏

 市川氏によれば、PDA市場は2005年までは減少し続けてきたが、2006年から拡大基調に転じたという。当時、ドコモが発売したのがMotorola製の「M1000」だ。その後、法人向けのスマートフォン市場に「hTc Z」「BlackBerry」といった機種をラインアップしてきた。そして今年、主にビジネスコンシューマ層をターゲットとしたHT1100と「F1100」という2つの端末が投入される。

 Windows Mobile端末であるHT1100はアプリを自由に追加できるカスタマイズ性の高さが特徴。それ以外にも、3.6Mbpsの通信速度に対応したパフォーマンス、パケット定額制のBiz・ホーダイとTouch FLOによる快適性、ウイルス対策ソフトをプリインストールしたことによる高いセキュリティ性という点が特色だ。また、ドコモのスマートフォンとしては初めて、ブラックとホワイトの2色展開となるのもコンシューマを意識したためだという。

photophotophoto PDA市場動向。今後も拡大が期待されている(写真=左)。ドコモがこれまで展開したスマートフォン(写真=中央)。HT1100の位置付けは、これまでのスマートフォンと比べてよりケータイ的、コンシューマ的なポジションにある(写真=右)

 HT1100は、Windows Mobile端末の待受画面に相当する「Today画面」に、HTC独自のUIである「HTC Home」を搭載した。時計、天気予報、アプリケーションランチャーが大きく表示され、指で画面をタッチして操作するのに適している。そのほか、独自のオーディオプレイヤーや海外でも利用可能なFMラジオを内蔵。ドコモのネット接続サービス「mopera U」用にメールやWeb接続を自動設定するツールも備えている。

photo HTC Home
photo HTC Nipponの田中義昭氏

 なおBiz・ホーダイに関しては、7月31日までキャッシュバックキャンペーンを実施中だ。契約から最大3カ月間は、利用料の半額分(2922円)がキャッシュバックされる。HT1100の発売日が未定のためなんともいえないが、仮に5月下旬発売であれば約2カ月ほどキャッシュバックの恩恵が得られることになる。

 HTC Nipponのビジネス・ストラテジー&マーケティング本部の田中義昭ディレクターによれば、HT1100は昨年6月に欧州・アジアで発売された2.5G版のHTC Touchをベースにした端末。3G/HSDPAへの対応とスライド式ダイヤルキーの搭載など、日本向けの機能を追加した戦略商品として開発されたという。海外ではTouch Dualという名称で展開されている。

 国内向けのHT1100はダイヤルキーが10キーだが、海外では各事業者の要望に応じて20キーのモデルも用意している。また独自のUIであるTouchFLOについては、指での操作を重視し「人間のもっとも敏感な指で触ること、取説(取扱説明書)のいらない直感的な使いやすさを目指した」(田中氏)という。

 そのほかイベントでは、htc Fan Site管理人のKzou氏がHT1100で利用できるオンラインのアプリを紹介。例えばSkypeではテキストチャットだけでなく音声通話も可能な点などが紹介された。

 なお、気になる発売日に関してはこの段階でも明らかにされなかった。現時点では5月下旬の発売ということになっている。

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