携帯キャリア各社から2008年夏モデルとして発表されたシャープ製端末には、こうしたさまざまな取り組みの延長線上にある新しい技術が多数搭載されている。特に目を引くのが、SH906iに搭載されたタッチパネルや、SH906i、AQUOSケータイ SH906iTV、SH706i、SH706iw、AQUOSケータイ 923SHなどに搭載された光TOUCH CRUISERだ。
ドコモ向けの主力端末SH906iは、縦画面+ダイヤルキーという、日本のメール中心の携帯電話文化に根ざした使い勝手を維持しつつ、横画面の使い勝手のよさも追求したシャープの自信作である。縦位置での片手操作が“ホームポジション”のまま快適に行える、光学センサー式の光TOUCH CRUISERで自在なカーソル操作を実現した上で、ディスプレイに直接触れて操作するタッチパネルという、今までのシャープ製端末にはなかった新しい操作感を導入。“縦でも横でも使いやすい”ことを目指した。

シャープの2008年夏モデルの中でも先進的な取り組みの1つが「タッチパネル」と「光TOUCH CRUISER」。日本製の携帯電話として、日本のユーザーに使いやすいダイヤルキー操作と誰にでも分かりやすいタッチ操作を両立させた一方ソフトバンクモバイルのフラッグシップモデルとして開発したAQUOSケータイ 923SHでは、地図専用キーを用意し、これまで「使いにくい」という意見があったGPSや地図アプリの一層の活用を提案する。923SHでは、キーを押すだけでYahoo!地図と連携し、現在地の情報を表示できる上、関連情報にも容易にアクセスできる。本格的に地図情報を使ってもらうための仕掛けだという。
このほか、より使いやすさを追求すべく、のぞき見防止機能の「プライベートフィルタ」を改善し、かつて好評だった「ベールビュー」に近い、正面からは見やすく、側面からは見えにくい新技術「新ベールビュー」を搭載。上下左右からの視線をブロックし、縦画面、横画面のどちらで使っていてものぞき見を防げる。辞書機能も、単に端末にプリインストールするだけでなく、簡単に他の機能と併用できたり、さらにはネット上の辞書にアクセスしてより詳しい情報を得ることも可能にした。

使い勝手を向上させた「新ベールビュー」と「スマートリンク辞書」。新ベールビューは正面からのコントラストを改善し、自分は見やすく、回りからはのぞき見できないというかつての「ベールビュー」に近い環境を実現した。スマートリンク辞書は内蔵辞書だけでなく語彙の豊富なネット上の辞書にもアクセスできるのがポイントだまた、ウェルネスケータイ SH706iwへの脈拍センサーの搭載といった今までになかった取り組みも行っている。SH706iwでは、指を当てるだけで脈拍を測定し、脂肪燃焼に必要なユーザーの運動量などにアドバイスを行う。またAQUOSケータイ 923SHでは、液晶テレビAQUOSの最新モデルで対応した「Yahoo!JAPAN for AQUOS」をリモコンとして操作する機能なども用意。携帯電話の新たな使い方や、シャープならではの家電連携なども提案する。
このほかにも、リフレクトバリアパネル、SVエンジン+、高演色バックライト、ドルビーモバイル、名刺リーダー、トリプルくっきりトークなど、多数のユニークな機能を持つシャープ。同社はこうした独自の機能の採用機種を、順次拡大していくという。
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