ワイヤレスジャパン2008のウィルコムブースでは、7月11日に発売されたW-SIM内蔵UMPCの「WILLCOM D4」と、同社スマートフォンシリーズの集大成ともいえる「WILLCOM 03」という話題の2モデルをメインに、次世代PHS「WILLCOM CORE」とウィルコムが目指す“もう1つの未来”をかいま見せるコンセプトモデルを展示。また、音声端末の新モデル「WILLCOM 9」や「HONEY BEE」のブルーシールアイスクリームモデル、法人向けソリューションなども紹介されていた。
ブース中央のステージを取り囲むようにレイアウトされたWILLCOM D4とWILLCOM 03のタッチ&トライコーナーには、多数の実機を配置。どちらかというと、WILLCOM D4は男性、WILLCOM 03は女性の来場者が足を止めていた。担当者によると全体的にWILLCOM D4の人気が高く、“思ったよりもパフォーマンスは悪くない”という感想が多いという。ただし、やはりバッテリーの駆動時間を指摘する声が圧倒的とのことだ。
WILLCOM 03は、日本のスマートフォン市場をけん引してきたW-ZERO3シリーズの最新作。今回は最初からカジュアルな3色展開を行っており、コーナーもメインカラーのピンクを大々的につかった派手なものだった。どちらとも、外付けキーボードやBluetoothデバイスなど、周辺機器を組み合わせた実例も体験可能で、拡張性の高さもアピールしていた。
コンセプトモデルは5月の「WILLCOM FORUM&EXPO 2008」で発表されたもの。なかでも電話できるぬいぐるみのくまふぉんや、メール専用のEメールマシン、一見すると固定電話のようなイエデンなどは注目を集めてた。どれもケースに納められて手にすることはできなかったが、通話やメール、データ送信など、特定の機能に特化することでコミュニケーションツールとしての原点を見いだそうとする試みは、統一されたカラーとデザインもあいまって、“もう1つの未来”とは何かを来場者に強く印象づけていたようだ。
そのウィルコムの未来を支えるのが、WILLCOM COREと現行PHSの高速化。WILLCOM COREは、小型冷蔵庫ほどの試作機2台を使ってHD動画を転送(実際は有線によるシミュレーション)するというおなじみのものだったが、WILLCOM CORE対応のW-SIMなど、現在のコアモジュール戦略と結びつく具体例が展示されていた。また、変調方式に64QAMを採用し、最大約400Kbpsで通信できるW-OAM typeGに対応したW-SIMも展示。こちらはもうじき正式発表されるという。
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