第2回 文字入力以外は“トラックホイール”で――グルグル+押し込みで快適操作:「BlackBerry 8707h」ロードテスト

» 2008年08月25日 13時36分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

 BlackBerry 8707hを見た瞬間、目ひくのはコンパクトなQWERTYキーだろう。いわゆる“両手親指打ち”で、PCライクな文字入力を実現するデバイスだ。スマートフォンへの採用例も多く、モバイルメール端末向けのキーとして人気が高い。

 しかし、8707hで一番使うことになるのは、実は端末の右側面にある「トラックホイール」だ。回転させると項目選択や上下移動、押し込むと決定キーとして機能し、トラックホイールの下にあるボタンでキャンセルや1つ前の階層に戻る操作を行える。

 同様の機能は、かつてソニー製のストレート端末に搭載されていたが、折りたたみ端末が主流になってからというもの、ほとんど見かけなくなってしまった。

Photo 右側面にあるトラックホイール。国内ではジョグといった方がピンとくる人も多いだろう。途中で止まることなく回転する仕様で、上下キー代わりに使える

 ソフトウェアもトラックホイールを徹底活用するつくりだ。メニューなどで一部の例外はあるものの、文字入力以外はとにかくトラックホイールで全部済ませられる操作体系が構築されている。トラックホイールを押し込むと、すぐフォーカスの位置に応じた決定動作になるのではなく、サブメニューが開いて、決定以外の動作を選択できるのだ。サブメニュー内のカーソルは初期位置が決定動作になっており、もう1度そのままトラックホイールを押し込めば決定動作になり、トラックホイールを長押しすれば決定動作になる。

Photo 左はメール閲覧中にトラックホイールを押し込んだところ。返信以外にもさまざまな動作を選択できる。右の画面で分かるように前後のメールに移動したり、未読メールに移動したりもできる


Photo Webブラウザのリンクにフォーカスしている際にトラックホイールを押し込んだところ。リンク先に移動するだけでなく、URLを入力したり、履歴を参照したりできる

 この動作が煩わしいのではないかと思う人もいるかもしれないが、慣れると片手での操作は非常に快適になる。どんな場所でもトラックホイールを押して動作を選べるからだ。メールなら返信も削除も前後のメールへの移動も、全部トラックホイールでサブメニューを呼び出して動作を選べる。

文字入力の使い勝手は

 8707hのQWERTYキーボードは、キーの数が必要最低限にとどまっている。記号や数字は[ALT]キーを併用する仕様で配列も独自だが、メールの文章を入力する程度なら気にならない。[ALT]キーは単独で押すと次の1キーのみ有効になり、片手でも記号などの入力で不便に感じることはない。このあたりはWindows Mobile機でも同様だが、片手で操作することに配慮している点は評価したい。

 日本語入力システムはオムロンソフトウェアのAdvanced Wnnを採用しており、フレーズ予測変換に対応したローマ字入力が可能で、入力効率は悪くない。筆者の場合は一般的な携帯電話のトグル式かな入力より、8707hのQWERTYキーボードの方がすばやく文字を入力できた。

Photo 日本語入力はフレーズ予測のほか、次文節予測も備えるなど、今どきの携帯電話と遜色ない。スペースキーを押すことで、通常のかな漢字変換も行える

 英字、ひらがな、カタカナといった文字入力モードは、発話キーと終話キーの間にあるキーでトグル式に切り替えられる。もっとも予測候補にキー操作に準じた英字や数字も含まれるので、多くの場合、わざわざ文字入力モードを切り替えずにすむ。また、英字入力モードは長押しで大文字、小文字が切り替わるBlackBerry独特ともいえる入力操作になっていた。

Photo 予測変換候補の中には英字、数字変換の候補も含まれる。今どきの携帯電話が備える日本語変換機能のトレンドはしっかり押さえている

 操作体系にクセはあるものの、片手でほとんどの操作が行えるのは、かなり快適だ。一覧でのフォーカス移動をすばやく行え、メールのスクロールもけっこう速い。筆者がかつてジョグ搭載のソニー端末が好きだったのは、まさに“この感覚”があったからだ。海外でBlackBerryの評価が高いのは、きっとこんなところにも理由があるのだと思う。

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