KDDIとクアルコムジャパンの共同出資会社、メディアフロージャパン企画は8月27日、沖縄県那覇市・豊見城市のユビキタス特区でMediaFLOサービスの実証実験を行うための実験局免許を取得したと発表した。
実験試験局を豊見城市に設置し、9月下旬から試験電波の送信を開始する予定で、11月下旬の開局を目指す。試験では11月下旬から第I期試験としてVHF帯伝搬特性とMediaFLOの品質評価を行い、2009年秋をめどに第II期試験としてサービスやコンテンツなどの実証実験を行う。
ユビキタス特区の実験は世界初となるVHF帯によるもので、同実験を通じて電波伝搬特性データや品質評価の結果を取得できるという。メディアフロージャパン企画はこの情報を、総務省が開始した携帯電話向けマルチメディア放送に関する技術的条件の検討に役立てたい考えだ。
MediaFLOは、米Qualcommが開発した携帯端末向けマルチメディア放送用プラットフォームで、周波数の利用効率が高く、リアルタイム放送に加え、コンテンツを自動受信して蓄積するクリップキャスト配信に対応するなどの特徴を備える。日本ではメディアフロージャパンのほか、ソフトバンクの子会社、モバイルメディア企画がサービスの実現に向けた検討を進めている。
日本では、2011年に停波するアナログテレビの空き周波数帯を巡って、MediaFLO陣営とISDB-Tmm陣営が規格の採用に向けたアピール合戦を繰り広げている。
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