第2回 iPhoneよりも細やか?――基本操作のタッチUIを検証する最新ケータイ徹底比較(タッチパネルケータイ 2009年夏モデル編)(1/2 ページ)

» 2009年10月26日 21時28分 公開
[田中聡,ITmedia]
photo 左から「F-09A」「L-06A」「N-06A」「SH-06A」「biblio」「OMNIA POP 931SC」「AQUOS SHOT 933SH」

ショートカット:ソフトバンク2機種はiPhone感覚で使える

 タッチパネルを搭載したケータイは、待受画面を直接タップしてメニューやショートカットを呼び出せる機種が多い。「F-09A」には待受画面をタップすると起動する「待受ランチャー」が用意されており、「機能」「新着ステータス(新着メールや不在着信など)」「待受ショートカット」を利用できる。

※初出時に「F-09Aの待受ランチャーは横画面表示には対応していない」との記述がありましたが、アイコンとその文字は横画面に合わせて表示されます。お詫びして訂正いたします。(11/18 21:45)
photophotophotophoto F-09Aの「待受ランチャー」。「機能」「新着/ステータス」「待受ショートカット」をタップすると、それぞれの表示領域が拡大する(写真=左端、左中、右中)。待受画面下部にMENU、通話、メール、iモード関連のタッチ対応アイコンが表示されている(写真=右端)

 「L-06A」と「biblio」にはタッチ専用のメニューは用意されていないが、画面下部のアイコンからメインメニューやアドレス帳、メールメニューなどを呼び出せる。

 「N-06A」と「SH-06A」はタッチ専用メニューを利用できるほか、待受画面を上下左右にフリックすると、iウィジェットや発着信履歴の呼び出しなど、物理キーの上下左右キーと同じ操作が可能だ。さらに、待受画面上の時刻やピクトエリア(アイコン)もタッチ操作に対応しており、日時をタップしてカレンダーとアラーム(SH-06Aはカレンダーのみ)、ピクトエリアをタップしてマナーモード設定やBluetooth設定などを呼び出せる。

photophotophoto N-06Aのタッチスタイル用のメインメニューには9つのアイコンが表示される(写真=左)。待受画面の余白をタップすると、デスクトップアイコンのほかに、未読メールや予定などの新着情報を表示する「インフォメーションエリア」も呼び出せる(写真=中)。待受画面のピクトエリアをタップすると、Bluetoothやマナーモードなどの設定ができるほか、バッテリー残量の確認も可能(写真=右)
photo 横向きのメニュー画面もタッチパネルで操作できる
photophotophoto SH-06Aのビュワースタイル時に利用できる「待受タッチランチャ」は、縦画面の表示には対応していない(写真=左)。日時をタップするとカレンダーを呼び出せる(写真=中)。ピクトエリアをタップすると多彩な設定と機能を呼び出せる(写真=右)

 ショートカット機能が充実しているのが、ソフトバンクモバイルの「OMNIA POP 931SC」と「AQUOS SHOT 933SH」だ。これら2機種は、待受画面に任意の機能アイコン(933SHはモバイルウィジェットも可能)を設置でき、iPhoneのように、メニュー画面を介さずにダイレクトに機能を起動できる。933SHの待受画面には4つの「シート」が用意されているので、ツール用、エンタメ用などと分けて設定すると便利だ。また、931SCは「A」と「B」2つの待受画面を切り替えられる。

photophotophotophoto 933SHは待受画面に機能とモバイルウィジェットのショートカットを設定できるほか、ピクトエリアをタップしてバッテリー残量や天気予報の確認なども可能(写真=左端、左中)。931SCは1画面あたり最大17種類の機能を設定できる。ただし(931SCは)モバイルウィジェットには対応していない(写真=右中、右端)

 933SHと931SC以外の機種は、待受画面の任意の場所にショートカットアイコンを設置することはできないものの、フリック操作やピクトエリアを利用したショートカットは日本のケータイならではの特長といえる。

タッチ操作を利用したショートカット
待受画面の余白をタップ 待受画面を上下左右にフリック 待受画面の日時をタップ 待受画面のピクトエリアをタップ ショートカットアイコンを設置 その他
F-09A 「待受ランチャー」の呼び出し 画面下部にメニュー、電話、メール、iモードアイコンが表示
L-06A 画面下部にメニュー、電話、メール、アドレス帳アイコンが表示
N-06A 「デスクトップアイコン」または「インフォメーションエリア」の呼び出し iウィジェット呼び出し(上)、アドレス帳呼び出し(下)、着信履歴呼び出し(左)、リダイヤル呼び出し(右) 時刻をタップしてアラームを起動/日にちをタップしてカレンダーを起動/ Bluetoothメニュー呼び出し、マナーモード設定、公共モード設定、ICカードロック、バッテリー残量表示など サイドキーを短押ししてメインメニューを呼び出し
SH-06A 「待受タッチランチャ」の呼び出し(ロングタップで壁紙設定) iウィジェット呼び出し(上)、ショートカットメニュー呼び出し(下)、着信履歴呼び出し(左)、リダイヤル呼び出し(右) 日時をタップしてカレンダーを起動 ベールビューやマナーモード、Ecoモード、公共モード、Bluetoothの設定、現在地確認、アラームの起動など iチャネルのテロップをタップしてiチャネルにアクセス
biblio 画面下部にアドレス帳、メニュー、アプリ、クリア/メモ、メール、EZweb、終話、発話、クイックアクセスメニューアイコンが表示
931SC ○(機能) 画面下部に電話、メール、Yahoo!ケータイ、メニューを表示
933SH マナーモードやBluetoothの設定、天気予報、バッテリー残量の確認など ○(機能とモバイルウィジェット) 待受画面をロングタッチして壁紙変更

「戻る」「終了」操作:931SCがシンプルで使いやすい

 地味な部分だが、快適に操作する上では、タッチパネルを使って「前の画面に戻る」「機能を終了する」操作をスムーズにこなせるかも重要だ。F-09Aと933SHは戻る、終了いずれも画面のアイコンをタップして操作する。L-06Aも戻るはアイコンをタップして操作するが、終了するにはGoogleサービスキーをロングタップする必要があり、ややストレスを感じた。そもそもGoogleサービスキーに終了操作が割り当てられていることに気付かなかったので、終了を示すアイコンを入れるなど、もう少し分かりやすくしてほしかった。

photophoto F-09Aは画面上部の「←」で戻る、「×」から終了操作ができる(写真=左)。933SHは画面下部の「CLEAR/BACK」で戻る、「END」で終了操作ができる(写真=右)
photophoto L-06Aは画面右上の矢印をタップすると戻れる(写真=左)。操作を終了して待受画面に戻るには、ディスプレイ下のGoogleサービスキーを長押しする必要がある(写真=右)
photo N-06Aの(閉じた状態で使う)戻る操作はは“半押し”仕様のプッシュトークキーに割り当てられている

 N-06Aは「N-01A」と同じく、側面のプッシュトークキーから戻る操作ができるが、このキーにはカメラで使うオートフォーカスの半押し操作も割り当てられているので、ぐっと強く押す必要があり、やや使いにくかった。頻繁に押すキーであることを考えると、戻る操作はほかのキーに割り当てるべきだろう。

 また、N-06Aの待受画面からスケジュールやアラームを(ショートカットで)起動してからプッシュトークキーを押すと、待受画面ではなくメニュー画面が表示されてしまう。機能の起動中にプッシュトークキーを押すと、メニュー画面に戻る仕様のためだと思うが、経由していないメニュー画面が表示されるのは煩わしいので、ここも改善してほしい。このほか、N-06Aには(本体を閉じてディスプレイを回転させた)タッチスタイル時にワンタッチで終了できない機能もあり、戸惑うことが多い。ほかの機種のように、基本的に“どの機能の利用中でも使える”終了アイコンかキーを用意してほしい。

 SH-06Aは、終了操作はサイドキーに割り当てられており使いやすいが、戻る操作に使う「×」アイコンは、機能によって表示される場所が異なり、やや使いにくかった。F-09Aや933SHのようにアイコンの場所は統一してほしい。

photophotophoto SH-06Aは表示中の画面によってクリアアイコンの位置が異なる(写真=左、中)。終了操作はサイドキーから行う(写真=右)

 最もシンプルで操作しやすかったのが931SCだ。931SCはディスプレイの下にクリアキーと終話キーがあるので、どの機能を利用していても、基本的にこれら2つのキーから戻る、終了操作ができる。

photo 931SCは画面下にある“決定キー風”のキーがクリアキー。その左に発話キー、右に終話キーがある
「戻る」「終了」操作
戻る 終了
F-09A 画面の「←」をタップ 画面の「×」をタップ
L-06A 画面の矢印をタップ Googleサービスキーをロングタップ
N-06A 側面のプッシュトークキーを短押し/画面の「戻る」を押す 側面のプッシュトークキーから1つずつ戻る/サブメニューの「終了」をタップ/「閉じる」アイコンをタップ(iモード)
SH-06A 「CLR」アイコンをタップする サイドキーを押す
biblio 画面の「CLR/Memo」アイコンをタップ/側面の「クリア」キーを短押し/「クリア/メモ」キーを短押し 画面の終話アイコンをタップ
931SC クリアキーを短押し 終話キーを短押し
933SH 画面左下の「CLEAR/BACK」をタップする 画面右下の「END」をタップする

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