日本通信は4月5日から、SIMロックがかかっていないモバイル端末向けに、SIMカードのみを単体で販売する「通信電池 b-mobileSIM」シリーズを発売する。
SIMカードはIMSI(International Mobile Subscriber Identity)と呼ばれる固有の番号や、携帯電話番号、アドレス帳(保存時)、回線契約に関わる情報など、携帯電話を使用する際に必要となる情報が記録されたICカードで、端末に差し込むと通話や通信などの各種サービスが利用可能になる。
日本で販売される携帯電話は、ほぼすべてにSIMロックがかかっており、ドコモの端末はドコモのSIM、auの端末はauのSIM――といったように、各キャリアが提供する端末とSIMを組み合わせで利用するのが一般的だが、海外では端末にSIMロックがかかっていないことが多く、1つの端末でもSIMを差し替えれば他キャリアのサービスを利用できる。
日本通信が提供する通信電池 b-mobileSIMは、SIMロックフリーの端末向けに、ドコモの3Gネットワーク用のSIMカードを単体で販売するもの。第1弾として、日本国内で上り下りともに最大300kbpsのデータ通信が一定期間、定額で使い放題になる「b-mobileSIM U300」を4月5日から販売する。同シリーズでは2万9800円で1年間のデータ通信が使い放題になる1年パッケージ、1万4900円の6カ月パッケージと2980円の1カ月パッケージをラインアップ。サービスはパケット通信やデータ通信に対応し、3G網を利用した通話には非対応となる。また、海外での利用にも対応せず、日本通信では海外利用時には、現地サービスのSIMを使うことを勧めている。SIMカードの形状は一般的に提供されているものとなり、iPadなどのmicro SIM採用デバイスでは利用できない。
当初は同社のオンラインショップ、bマーケットで販売。受注開始時期や適用製品の設定方法などの情報を希望する場合は、同社の入力フォームから登録することで案内を受け取れる。
なお、このサービスを利用するためには、電気通信端末機器審査協会(JATE)とテレコムエンジニアリングセンター(TELEC)の審査を通過し、APNを設定してドコモの3Gに接続できる携帯電話が必要。現状、対応する端末は少なく、日本通信ではb-mobileSIM U300を販売することで、海外のSIMロックフリー端末を日本で使える形にして提供するサービスが活性化することを期待しているという。
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