10月5日に開幕したCEATEC JAPAN 2010の富士通ブースでは、「ケータイ電話の未来像」と題して「大画面ダブルタッチパネルケータイ」を参考出展している。
大画面ダブルタッチパネルケータイは、960×480ピクセル表示に対応したワイドディスプレイを2つ搭載した折りたたみケータイのコンセプトモデル。どちらのディスプレイもタッチパネルとなっており、縦画面と横画面を自在に切り替えられる“ヨコモーション”機構を備える。
折りたたみケータイの形をしていながら、上下の両画面がどちらもタッチパネルで、シームレスにデータの表示と操作ができ、データ、メール、Webサイトの閲覧や操作などが今までにない形で体験できる。
2つの画面を生かし、上部にメールの題名と差出人を一覧表示しつつ下部にメールの本文を表示したり、2画面を組み合わせてWebブラウジングをしたり、複数のソーシャルメディアのグループを一覧表示し、上画面で目的に応じてメディアやグループを切り替え、下画面でデータを表示するなどといった用途を想定している。2つの画面は“ソーシャル”と“ローカル”という概念で区分し、上部に仲間のグループ、下部に端末内の写真などを表示し、ローカルからソーシャル空間にデータを送る、といったデモも体験できる。画面は必要に応じてキーパッドにしたり、情報表示領域にしたりでき、豊富な情報量と操作性を両立した。
OSはSymbianで、画面は既存の富士通製ケータイの雰囲気を残しているが、新機能などはまったく新しいユーザーインタフェースで実現されている。動作は軽快で、CPUの性能が向上しているため、ソフトウェアの作り方次第では、上画面と下画面でまったく別のアプリケーションを動かすことも技術的には可能だという。
なお大画面ダブルタッチパネルケータイは参考出展品のため、電話機能のソフトウェアが入っておらず、通話を試すことはできなかった。とはいえ機構的にはマイクやスピーカーも備え、電話としてもきちんと機能するという。
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