英Sony Mobile Communicationsは現地時間の2月26日、スペイン・バルセロナで開催される「Mobile World Congress 2012」(以下MWC)前夜のプレス発表会を開催した。ここで同社は最新世代のXperiaスマートフォン「Xperia P」と「Xperia U」を発表。
ソニーがEricssonからのSony Ericssonの50%の株式を取得し、新生Sony Mobileとしてスタートして10日目、今回のMWCは、Sony Mobileとして初の参加となる。同社はSony Ericsson時代から毎年、MWCの前日に最新端末を披露してきたが、Sony Mobileとなった今年も伝統を守った形となる。
Xperia PとXperia Uは、初めてソニーブランドを冠した次世代スマートフォンラインアップ「Xperia NXT」の下で展開する。ソニーは1月の「2012 International CES」でXperia NXTを発表、1台目となるフラッグシップ端末「Xperia S」を披露している。今回発表した2機種は「Xperia S」を拡充するものとなり、ラインアップを広げ、より幅広い層へのリーチを図る。Sony Mobileは同日、Xperia Sがフルローンチとなり、開催地スペインで今週にも発売されることを合わせて報告した。
Xperia PはOSに「Android 2.3」を採用(2012年第2四半期に「Android 4.0」にアップグレード可)、1GHzのデュアルコアプロセッサを搭載する。ディスプレイサイズは約4インチで、2Dと3Dのパノラマ撮影、HD動画撮影可能な8Mピクセルカメラ、16Gバイトのストレージも持つ。無線は3G/HSPA、GSM/EDGEに対応する。
画像処理エンジンとしてソニーの「BRAVIA Engine」を搭載、WhiteMagicディスプレイ技術を初めて導入した。WhiteMagicは、直射日光下など明るい場所での画面の視認性を改善するソニーの技術で、画面の明るさを自動調節することで省電力効果も得られるという。
専用のドック「SmartDock」(別売)を利用してPCやTVに接続し、端末内のコンテンツを大画面で楽しんだり、キーボードとマウスを使って操作するといったこともできるという。また、NFCをサポート、NFCタグ「Xperia SmartTags」を設定しておくことで、タッチしてアプリを起動することなどもできる。
ベースの色はシルバー、黒、赤の2色で、サイズは122×59.5×10.5ミリ、重さは約120グラム。
Xperia Uは“S”や“P”と比べて小型で、スペックもやや低め。ディスプレイは約3.5インチ、1GHzのデュアルコアプロセッサを搭載し、カメラは5Mピクセル。OSはAndroid 2.3で、Android 4.0へのアップグレードが可能。サイズは112×54×2ミリ、重さは約110グラム。ベースカラーは黒と白の2色で、下部のキャップの着せ替えも可能。3G/HSPA、GSM/EDGEをサポートする。
Xperia PとXperia Uは、どちらもXperia Sと同じように、画面下部に「Back」「ホーム」「メニュー」の3キーを持つ透明のバーが入っているのが特徴。特にXperia Uは、画面に表示する写真や音楽に合わせて透明バー部分のイルミネーションが変わるという仕掛けも用意している。両端末とも、「Vaio」や「PlayStation Vita」などのソニー製品と同様、音楽や動画のストリーミングができるソニーのエンターテインメントサービス「Sony Entertainment Network(SEN)」にアクセスできるようになっており、ソニーの統合戦略を反映している。
Xperia PそしてXperia Uは、2012年第2四半期に発売予定だ。
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