「できない」は禁句――妥協なしの「ELUGA X P-02E」で到達した“真の全部入り”開発陣に聞く「ELUGA X P-02E」(2/2 ページ)

» 2013年03月05日 10時00分 公開
[太田百合子,ITmedia]
前のページへ 1|2       

カメラ機能はLUMIXと同じ評価基準でプロカメラマンがテスト

photo プロジェクトマネージャーの富家氏

ITmedia そのように第三者の意見を聞くことは、今回の機種に限らず、やっていることなのですか?

渡辺氏 そうです。モニター調査はもちろんですが、例えばカメラも、プロのカメラマンさんの評価を受けるということをずっと繰り返してきています。デジタルカメラのLUMIXと同じ評価基準を設けていて、それを日々ブラッシュアップしています。おかげで、オート撮影時のシーンの認識率の高さは、コンパクトデジカメと同等レベルにまでになりました。スマホでは間違いなく、我々のカメラがシーン認識率ナンバー1です。今回の端末では、逆光、夜景、夕方の薄暗いシーンなど、これまでケータイやスマホで難しかったシーンも簡単に、きれいに撮影できるようになっています。

富家氏 LUMIXもそうですが、パナソニックグループとして、VIERAやDIGA、さらにはスマート家電との連携など、いろいろな技術を共有して、ブラッシュアップしていけます。これは我々の大きな強みだと思っています。例えば映像では今回、進化したモバイルPEAKSエンジンを体験していただけるように、いくつかのデモ映像もインストールしています。色鮮やかな映像をフルHDかつ狭額縁で楽しめるので、本当に引き込まれるような映像体験ができますよ。これはぜひ、店頭で試していただきたいですね。

ITmedia ELUGA Xは、パナソニックグループのサンヨーが持つ技術である、おくだけ充電にも対応しています。一般にスマホではバッテリーへの不満が高いですが、その点はどのように対応されていますか?

渡辺氏 電池持ちへの対策としては、大きく4つの取り組みをしています。1つは2320mAhという大容量バッテリーを搭載すること。もう1つは省電力設定の「ecoナビ」、さらにプラットフォームをチューニングしたり、スリープ状態のときに電力をぎりぎりまで抑えるといったこともやっています。

富家氏 スマートフォンへの不満ナンバー1は電池持ちですから、そこはぎりぎりまで調整を重ねました。最終的には、社内からも驚きの声があがる数値まで持っていくことができました。

photo ソフトウェア担当の松尾氏

松尾氏 電池長持ちと高速CPUでサクサク動かすのを両立するために、今回は専門部隊を作って、電池消費を徹底して抑えるチューニングをしました。クアッドコアの4つのコアを常時使うのではなく、細かく制御することで、サクサクの操作性と省電力を実現しています。

渡辺氏 一方で、いざというときのための急速充電やおくだけ充電といった充電方法にも工夫をしています。おくだけ充電への対応は以前からですが、やはりお客様からの満足度はすごく高い。「家に帰っておくだけで充電できるなんて便利」という声をたくさんいただいています。一方で、普通の充電に比べて充電時間が長いという不満の声もあって、今回はそこもサンヨーのチームと一緒に取り組んで、ACアダプターをつなぐのと変わらないスピードで充電できるようになっています。

グループの力を結集させて完成した、パナモバ渾身の一台

photo 機構設計担当の小林氏

ITmedia 今回はそうしたパナソニックグループの技術も含めての“全部入り”ということでしょうか?

渡辺氏 まさにその通りだと思います。今回は我々プロジェクトメンバーはもちろん、工場も、グループ内のいろいろな人たちとも、とことんやったという充実感がすごくある。本当にモチベーションの高いメンバーが集まったおかげで、最先端の機能と安心の使いやすさを、ハイレベルで両立させることができたと自負しています。

小林氏 「できない理由を考えている時間を、できることを考える時間にしよう」と。「できない」は禁句にして、とにかく前向きに、みんなでワイワイガヤガヤ進めたプロジェクトでした。例えば、せっかくケーブルを使わないおくだけ充電なんだから、イヤフォンもキャップなしにしようと工夫したり、ストラップホールをどう付けるかを、2週間くらいかけてやったり。すごく細かいところまで、とにかく今回は一切諦めないで、全部入れることができたと思います。

渡辺氏 そのかいあって、「これぞELUGA」と呼べるスマートフォンがようやく完成しました。ぜひ実際に端末に触れて、そこにちりばめられた我々の思いを感じてもらえればうれしいですね。

富家氏 今回のELUGA Xは、パナソニック モバイルの原点に戻って。お客様の視点に立って開発したモデルです。それが受け入れていただけて、今、本当にほっとしています。ただパナソニック モバイルのスマートフォンとしては、これでようやくスタートラインに立てたというところ。これからが本当の挑戦だと思っています。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年03月12日 更新
  1. 「iPhone 17e」と「iPhone 17」は何が違う? 3万円の価格差をスペックから検証する (2026年03月10日)
  2. 「iPad Air(M4)」実機レビュー 「もうProじゃなくてもいい」と思えた性能、だからこそ欲しかったFace ID (2026年03月09日)
  3. 「iPhone 17e」を試して分かった“16eからの進化” ストレージ倍増と実質値下げで「10万円以下の決定版」に (2026年03月09日)
  4. 自分で修理できるスマホ「Fairphone(6th Gen.)」を見てきた わずか10分で画面交換、2033年まで長期サポート (2026年03月10日)
  5. 携帯キャリアの通信9サービス、総合満足度はpovoがトップ サブブランド勢が好調 MMDが調査 (2026年03月10日)
  6. 60ms未満の音声遅延速度で端末をワイヤレス化「UGREEN USBオーディオトランスミッター」が30%オフの2309円に (2026年03月09日)
  7. キーボード付きスマホ「Titan 2 Elite」がUnihertzから登場 実機に触れて分かった“絶妙なサイズ感” (2026年03月09日)
  8. Qualcommのウェアラブル新チップが「Elite」を冠する理由 最新モデム「X105」は衛星通信100Mbpsへ (2026年03月11日)
  9. 【無印良品】ウエストポーチもになる「スリングバッグ」が3990円に値下げ中 植物由来の原料を使用 (2026年03月11日)
  10. 「えっ、地震?」──LINEが安否確認テスト 1日限定で 「紛らわしい」との声も (2026年03月10日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年