孫社長が語る、スマホ時代に求める“世界最強”ネットワークの条件:「つながりやすさナンバーワン」を目指す(1/2 ページ)

» 2013年05月08日 19時46分 公開
[村上万純,ITmedia]

 「世界で最も高速でつながりやすいネットワークがソフトバンクのシナジーである」――ソフトバンクグループの孫正義氏は5月7日に開催した夏の新商品発表会で、スマホ時代におけるネットワークの重要性を強調した。「スマホ時代のつながりやすさNo.1」を掲げる孫社長は発表の中で、「スマートフォン」「ネットワーク」「コンテンツ・サービス」についてそれぞれ「世界最強」と自負する。

「つながりやすさNo.1」を掲げる孫社長は、スマホ時代においては高速でつながりやすいネットワークが重要であると強調した(写真=左)。ゲストのゴールデンボンバーとスギちゃん。スギちゃんは、ソフトバンクの「つながりやすさ」と掛けて、「繋我利スギちゃん」と改名することでゴールデンボンバーに加入したいというネタを披露していた(写真=右)

夏スマホは「フルセグ」対応・大容量バッテリーも

 発表会では、6機種のAndroidスマートフォンが紹介された。中でも、5インチフルHD液晶の「フルセグ」に対応し、1310万画素カメラと3000mAh以上の大容量バッテリーを備えた「AQUOS PHONE Xx 206SH」「ARROWS A 202F」といった高性能端末が注目を集めていた。ほかにも、シニア向けの「シンプルスマホ 204SH」やスマホ初心者の女性に向けた「AQUOS PHONE ss 205SH」など、ターゲットを明確に絞った機種も。

「AQUOS PHONE Xx 206SH」(写真=左)と「ARROWS A」(写真=右)。両機種とも「フルセグ」に対応し、3000mAh以上の大容量バッテリーを搭載する。カメラ画素も有効1310万の高画質

 孫氏も「これからはスマホに力点を置いていく。ハードウェアの機能面では他社と差別化がしにくいので、新しい分野やこれまでとりこぼしていた分野に目を向けた」と語る。また、フィーチャーフォンについては「いわゆるガラケーは進化というよりは、従来通り使ってもらうもの。今後もときどき新機種を出していく可能性はある」と述べた。

スマホ初心者の女性をターゲットにした「AQUOS PHONE ss 205SH」は、手のひらサイズのコンパクトなスマホで、おサイフケータイやワンセグなど、機能も充実している(写真=左)。シニア向けの「シンプルスマホ 204SH」は、画面を部分的に拡大するズーム機能や、ユーザーのヒアリングを参考にした厳選されたコンテンツなど、お年寄りが快適に使える端末になっている(写真=右)

「世界で最も高速でつながりやすいネットワーク」を

 「これまでソフトバンクは回線がつながりにくいと言われ続けてきたが、今は世界で最も速く、つながりやすいネットワークになった」と孫氏。スマホ時代の覇権を握るため、ソフトバンクモバイルは「Wi-Fi」「小セル化」「ダブルLTE」に力を入れる。増大するモバイルのトラフィックと、なかなかネットワークに接続できない"パケ詰まり"の状態を解消するための施策だ。

「スマホ時代はインターネットのためのモバイルネットワークが必須である」と孫氏(写真=左)。つながりやすさNo.1を目指すソフトバンクは、Wi-Fiスポット数が46万と、他社より圧倒的に多い(写真=右)

 まず、Wi-Fiについて。「Wi-Fiスポット数ナンバーワン」を誇るソフトバンクだが、Wi-Fiへの認証を従来の「WEB方式」から「SIM認証方式」に変えて、Wi-Fiにつなぐまでの時間を短縮した。また、Wi-Fiの電波が弱く接続が不安定なエリアではモバイルネットワークへの接続に切り替えるなどして、Wi-Fi回線の品質改善にも積極的に取り組んでいる。

 次に「小セル化」について。「従来の一般的な基地局では電波が込み合ってしまうため、『セルスプリット(小セル化)』を行うことで、データのキャパシティを増やしてきた」と孫氏。しかし、そこで新たな問題も発生した。渋谷や銀座などの都市部は世界で最も小セル化が進んでいる地域だが、基地局同士が近くなりすぎて電波が干渉してしまう。そこで孫氏が「世界初の大規模システム」と強調するのが、「基地局のクラウド化」だ。センター側で1つの制御装置が複数の基地局を管理する「SFN(Single Frequency Network)」という方式を用いることで、複数の基地局が、1つの基地局であるかのようにネットワークが構築され、電波の混信が起きなくなるという。

 最後に「ダブルLTE」について。ソフトバンクがイー・アクセスを買収したことで、両社の回線を使用することが可能になった。孫氏は「高速道路(LTE通信網)が二車線になった。渋滞を起こさないようにバイパスした。2.1GHz帯と1.7GHz帯の両方を使うことができるので、ネットワークが混まなくなった」と胸を張る。今回発表されたモバイルルーター「Pocket WiFi 203Z」は、両社のネットワークに対応している。下り最大110Mbpの高速通信でバッテリーは大容量の5000mAh、さらに同機を用いてスマートフォンを充電することも可能だ。

ソフトバンクとイー・モバイル両方のネットワークに対応したモバイルWi-Fiルーター「Pocket WiFi 203Z」

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月06日 更新
  1. KDDIのローミング終了で楽天モバイルはどう変わる? 心もとない700MHz帯、独り立ちのカギは5Gにあり (2026年10月03日)
  2. KDDIのローミング縮小でも「やめる理由にはならない」 楽天モバイルユーザー4人が語る本音と“経済圏”の囲い込み (2026年10月05日)
  3. ドコモがほぼ全ての料金プランを値上げ それよりも端末の値上げが気になるこの頃 (2026年10月03日)
  4. ドコモがRCSで同意未取得の不備 約1万6000件に影響、対象ユーザーは利用停止に (2026年10月04日)
  5. JALモバイルはなぜIIJに加え「ahamo」を選んだのか? JALとドコモが明かす“ホワイトレーベル”の狙い (2026年10月05日)
  6. 注目点は“可変絞り”だけじゃない! 「iPhone 18 Pro」のカメラは思った以上に変わっている (2026年10月05日)
  7. ahamoがついに料金プランを改定。段階制へ――「40GB」が業界の新たなスタンダードになるのか (2026年10月04日)
  8. 高市首相がAppleに要請――「自殺防止機能の搭載を」 生成AIへの相談増加を受け (2026年10月03日)
  9. JR東日本「分かりにくい」新幹線券売機を改善へ なぜ、スマホではなく「駅での最短1分購入」を実現? (2026年07月04日)
  10. WAON POINTやAEON Payのキャンペーンまとめ【10月4日最新版】 ポイント10〜20倍の獲得チャンス多数 (2026年10月04日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー