「4日間並びました」――ソフトバンクが銀座でiPhone 5s/5c発売セレモニー孫氏不在の理由とは?

» 2013年09月20日 13時24分 公開
[村上万純,ITmedia]

 9月20日6時、ソフトバンクショップ銀座店には歩道の反対側まで「iPhone 5s」「iPhone 5c」の行列ができていた。ソフトバンクモバイルのスタッフによると、「19日時点で歩道の反対側まで列があり」、「(20日8時時点で)160人以上が並んでいる」ということだった。先頭近くに並んでいる人たちは寝袋やビニールシート、腰掛けイスなどを用意し、新型iPhone発売を心待ちにしていた。

photophotophoto 先頭のイノウエさんは「17日正午から並んでいた」という(写真=左)。待機列は反対側の歩道まで伸び、「合計160人以上」(ソフトバンクスタッフ)だった(写真=中、右)

 8時に開始するiPhone 5s/5cの発売に先がけ、7時45分からは発売記念セレモニーが開催された。イベントでは同社代表取締役副社長兼COOの宮内謙氏が3キャリアの中で最も長くiPhoneを扱ってきたソフトバンクの優位性をアピール、またゲストとして女優の上戸彩さんも応援に駆け付けた。

photophoto 左からソフトバンクモバイル代表取締役副社長兼COOの宮内謙氏、ゲストの上戸彩さん

 宮内氏は新型iPhone発売の喜びとともに、他キャリアよりソフトバンクが優位性を持つという2点について説明した。「ソフトバンクは国内では一番長くiPhoneを扱ってきており、ネットワークと販売の2点についてノウハウの蓄積がある。ネットワークについては(インプレスの調査によると)スマホ満足度ナンバー1であり、トラフィックの対処もうまくできている。2014年4月からはプラチナバンドにも対応し、“トリプルLTE”を提供していく。販売については、『iPhoneマスター』の資格を持ったスタッフがユーザー視点に立ったきめ細やかなサービスを提供する」(宮内氏)

 上戸さんは、「iPhone 5sのスペースグレイは男性が持つとかっこいいし、カラフルなiPhone 5cは女性や若者がアクセサリー感覚で欲しくなる。きらきらした見た目やつるつるした手触りだと、女性はテンションが上がります」と新端末の魅力を存分に語った。

 セレモニーが終わると店舗がオープンし、店員や宮内氏とハイタッチを交わしながら待機していた人たちが続々と入店。20分ほどで記念すべき契約第1号のユーザーが現れ、宮内氏と上戸さんから購入したiPhone 5sと5cの2台が手渡された。

photophotophoto 開店1分前からカウントダウンが始まり、発売開始と同時に歓声が上がった(写真=左)。店頭に入るお客さんとスタッフがハイタッチ。宮内氏も笑顔で出迎えた(写真=中、右)

 今回3回目のトライにしてようやく先頭に並べたというイノウエケントさんは、大学3年生で町田からやって来たという。「17日の正午から4日間並びました。今日も授業がありますが、間に合いそうにないです」と心情を語った。iPhone 5s/5cの2台を買った理由については「仕事用とプライベート用で分けようと思って。5sは人気のあるゴールドを、5cは不人気らしいピンクを買ってみました」と説明した。上戸さんにソフトバンクの魅力について聞かると、「長年iPhoneを扱ってきているし、残債無料などもあるので気持ちよく機種変更できるところ」と笑顔で話した。「今後も一番を狙っていきたい。iPhone 6が出たときは頑張ります」(イノウエさん)

photophoto 宮内氏と上戸さんから新端末を手渡されるイノウエさん(写真=左)。iPhone 5s/5cの両方を購入した(写真=右)

 また、ネット上では“ビッグウェーブの人”でおなじみのBUTCHさんも、3〜4番目とかなり前方に並んでいた。「iPhone 4Sのときから知っているイノウエさんにトップを取られてしまった。iPhone 5sはゴールドを買います」と語った。

photo “ビッグウェーブの人”でおなじみのBUTCHさん

 セレモニー後、宮内氏が報道陣の取材に答える形でソフトバンクの持つ優位性について再度説明。「ソフトバンクは、単に周波数帯を増やしただけでなく、小セル化にも取り組んでおり、パケ詰まりがしにくい。また、リアルタイムでネットワークがつながりにくいところを調べ、対応するということをやってきた。これから競争が厳しくなると思うが、勝ち続けていきたい」と意気込んだ。

photo セレモニー後に取材を受ける宮内氏

 ソフトバンクモバイルは2.1GHz帯のLTE(FDD-LTE)に加え、イー・アクセスの1.7GHz帯LTEネットワークを併せた“ダブルLTE”を提供中。エリアについては、「全国の都市で現在3万局の基地局を有している」(宮内氏)という。

 また、プラチナバンドでLTEを提供する時期については、「都市部はすでに網羅しており、来年4月以降対応地域を順次拡大していく」と明かした。

 ソフトバンクのiPhone発売イベントには、これまでは同グループ代表の孫正義氏が欠かさず登場していたが、今回は新型iPhone発表後から公の場に現れていない。その理由について宮内氏は、「Sprintと月1で会議があり、大事な時期なのでそちらを優先している」と答えた。

 NTTドコモのiPhone参入については「(ドコモから)出ない方がいいなと思った」と冗談めかして話したが、「ソフトバンクには、これまでの蓄積という強みがある。むしろ、競争が激しくなることで、新しいマーケティングや知恵が生まれるようになるのでは」と前向きだ。また、「残債無料キャンペーン」や「かいかえ割」で既存のソフトバンクユーザーを離さない取り組みにも余念がない。「今後状況に応じて価格も含めた対策は順次講じていく予定だ」とも付け加えた。

 気になる在庫状況については、「iPhone 5cは潤沢な在庫があるが、iPhone 5sは予約を待っていただくことになるかもしれない」ということだ。

9/20 19:55追記

 同日、家電量販店も発売記念イベントを行い、ソフトバンクモバイル関係者も出席した。

photophoto ヤマダ電機 LABI1池袋モバイルドリーム館では、渡辺店長(右から2番目)が挨拶を行い、テープカットで祝った(写真=左)。ビックカメラ有楽町店では、宮嶋社長(右)が挨拶をし、くす玉でお祝いした(写真=右)

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