「Nexusのブランドを日本で育てたい」――イー・アクセス、エリック・ガン社長の囲みに突っ込み石川温のスマホ業界新聞(2/2 ページ)

» 2013年11月08日 12時00分 公開
[石川温]
「石川温のスマホ業界新聞」
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―― どれくらいの販売目標を設定されているのか。

ガン社長 これはちょっと(言えない)。たくさん売りたい。前の機種よりたくさん売りたい。

―― STREAM Xはカラバリを増やすなどして10万、20万と売ってきたようだが。

ガン社長 そうですね。目標は低めに設定して、常に上回ってきた。

―― CMキャラクターに矢沢永吉さんを起用したのは、そういった年齢層を獲得していきたいという狙いがあるのか。

ガン社長 (矢沢永吉さんの)説得力が起用の要因。イー・モバイルは30〜40代のお客さんが多いが、最近は女性のお客さんが増えてきた。女性も30〜40代が多い。Nexus5は20代もリーチしていきたい。これからCMも考えていきたい。

(★ 女性は一人暮らしが多いという話も聞く。固定回線の代わりに使っている人が多いとか)

―― 以前、スマホにはおサイフケータイに対応させてきたが、今回はそういったものには対応していない。考え方が変わってきたのか。

ガン社長 Nexusブランドのコンセプトを重視した。ピュアアンドロイドの形で、カスタマイズは最低限。何も入っていない。これがコンセプト。Googleアプリのみであり、自分ものとしてカスタマイズしていく。他社のスマホはいらないアプリがたくさん入っている。それは自分たちで商売したいからだ。

―― Nexusは最新OSが使えるリファレンスモデルという位置づけもある。GALAXY Nexusはキャリアがアップデートの可否を決めていたが、Nexus5はどうなるのか。

ガン社長 Google主導でやる。キットカットがリリースされた6〜9ヶ月後にメーカーのカスタマイズ端末が出てくる。いち早くキットカット搭載端末を使いたいのならNexus5になる。料金も安い。

―― 端末のサポートはどうなるのか。グーグルから買った端末の場合はどうか。

ガン社長 イー・アクセスから買ってくれたものはイー・アクセスでサポートする。GooglePlayで売られているものはうちとは関係ない。どこで売られたものかはIMEIで区別する。

―― キットカットの印象は。

ガン社長 キットカットは軽く、端末のメモリを使わない。512MBのROM端末でも起動できる。Froyoでも大丈夫。今後、中国などの市場で出てくるのではないか。パソコンの世界はOSがどんどん大きくなって、どこのメーカーとは言わないが、動きが鈍くなる中、Googleはどんどん軽くする。ここが特徴。パソコンとスマホの進化は違う。

―― ちなみに今日の格好(Tシャツ、Gパン)はグーグルを意識しているのか。

ガン社長 このあと出張なので、このまま行こうと思った。この格好でも問題ない。やっぱりカタい商品説明会でスーツではなく違ったかたちでやりたかった。音楽も昔のフラッシュダンスを流している。40代ですから。

―― イー・モバイルの競争力はどこにあるのか。

ガン社長 (10月31日にUQコミュニケーションズがWiMAX2+を始めたが)うちのほうが110Mbpsは先にやっている。向こうがうちに対抗してきている。うちは8月から110Mbpsをやっている。

 最近はポケットWi-Fiルーターだけでなく、スマホを買って、家でポケットWi-Fiルーターという人も多い。今日からセット割を始めた。

(★ UQが220Mbpsサービスを始めたとき、イー・アクセスはどう出るかが注目かと)

―― 高速化はband3の追加割り当て待ちか。

ガン社長 (割り当てがもらえるように)がんばってますよ、応援してください。(割り当てについては)いま国会だから動きは見えない。たぶん、来年になりそう。すでに11月だから。(割り当てによって)既存の端末ユーザーもメリットがある。112Mbpsの速度を出せる。みんなハッピー。

(★ 2年前ならイー・アクセスに割り当てるのが妥当だったけど、いまではソフトバンクと一心同体だしなぁ)

―― Nexus7は150Mbpsまでいけるんですよね。

ガン社長 150Mbpsも頑張らないといけないんですよね。(150Mbpsを実現するには)4波目もLTEにしなくてはいけない。これも時間がかかる。

―― 社長に聞く話ではないかも知れないが、Googleが日本で再び端末販売でプレゼンスを発揮しようとする理由はどこにあるのか。

ガン社長 ドコモは(GALAXY Nexusでは)あまり自分のアプリが入れらなかったのでやる気がなかったのではないか。2年前のGALAXY Nexusを見たが、売れてない。しかし、Nexus5は自分でカスタマイズするというのは我々のコンセプトに近い。Googleとは考え方が全く一緒。オペレーターのマーケティング方針、ターゲティングユーザー、ドコモとは違う。

―― ドコモからのMNPで期待できるのではないか。

ガン社長 auも狙っている。STREAM Xの新規契約は30%がMNP。(MNPユーザーは)自分の電話番号なので、ARPUが高い。割引をしても充分にペイする。着信と発信がうちのARPUに貢献する。MNPのARPUは、ほかの新規に比べて圧倒的に高い。

 うちは古い端末で結構、MNPでユーザーが流出している。WindowsPhoneなど古い機種がやられている。2.2のアンドロイド、Touch DiamondやHTC Ariaとか懐かしい名前なんですけど、事実。(★ イー・アクセスは過去を振り返ると、スマホに注力したり、その後、あまり商品を出さなかったりと、戦略が一貫していない感がある。そこにユーザーが振り回されているのがつらい。今回、Nexus5を出したけど、今後もNexusシリーズを出し続けてもらわないことには、またユーザー離れを起こしてしまうだろう)

―― 乗り換える機種がなくて、他社に行ってしまうパターンか。

ガン社長 そうなんですよ。

―― 今回の機種は囲い込みの意味もあるんですね。

ガン社長 そうですね。アップセルできる。既存のお客さんはエリアが違う、値段が違う。そういった点をアピールして、MNPで流出しないようにがんばりたい。

取材を終えて

 イー・モバイルがNexus5を扱うとは本当に驚き。でも、これまでほとんどコンテンツサービスを提供していないイー・モバイルとNexus5との相性はとてもいい気がする。NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクではいろんなサービスを組み合わせたくなるだろうし。ポケットWi-Fiルーターを最初のころから使ってきたような先端ユーザーからするとNexus5は気になるスマホだろう。ただ、日本でもGooglePlayで手軽に買え、これだけMVNOのSIMカードが普及し始めたことを考えると、「あえて、イー・モバイルで買う必要があるか」という気になってくるだけに、イー・モバイルとしても、販促に相当、注力しなくてはいけないだろう。

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