2014年、スマートフォン業界カレンダー――WindowsPhoneに再起はあるか:石川温のスマホ業界新聞

» 2014年01月10日 12時00分 公開
[石川温]
「石川温のスマホ業界新聞」

 2014年、スマホ業界にとっては「変化」の年になるだろう。これまで急速に普及が進んだスマホだが、成長に一服感が出て、踊り場にさしかかりつつあるように思う。しかし、その一方で、新たなプレイヤーが登場。業界に変化をもたらすのではないかと期待される。

 2014年はスマホ業界にどんなニュースが起こるのか。いま、予想できる範囲で俯瞰してみたい。

この記事について

この記事は、毎週土曜日に配信されているメールマガジン「石川温のスマホ業界新聞」から、一部を転載したものです。今回の記事は2014年1月4日に配信されたものです。メールマガジン購読(月額525円)の申し込みはこちらから。


 まず、1月にアメリカ・ラスベガスで米国最大の家電関連展示会「CES」が7日から開催される。しかし、スマホ業界的には、さほど大きな発表は行われる予定はない。各メーカーとも、2月下旬からスペイン・バルセロナで開催されるMWCに照準を合わせている模様だ。サムスン電子、ソニーの新製品発表合戦に期待したいところだ。

 日本国内では1月は春商戦モデルの発表時期であるが、NTTドコモ、ソフトバンクモバイルともにすでに春モデルは発表済み。KDDIに関しては年末モデル発表時に「ファブレットの発表をする予定」と田中孝司社長が明らかにしている。ここ最近のKDDIにおける商品ラインナップ戦略を見ると、グローバルですでに発売しているモデルをそのまま持ってくる可能性が高い。昨年、グローバルで発売された、大きな画面の端末や曲がったディスプレイの端末が出てくる雰囲気が漂っている。

 春商戦は売れ残っているiPhone 5cがばらまかれるなか、個性的なAndroidがどこまで売れるかが注目だ。

 4月には、イー・アクセスとウィルコムの合併が控えている。ブランドや端末ラインナップ、サービスなどはまだ未定のようだが、ソフトバンクグループの「LCC」として、かなり面白い存在になりそうだ。iPhoneをメインにして、プレミアムブランドに走るソフトバンク、Androidと低価格サービスを売りにするイー・アクセス+ウィルコムというセグメント分けができるというのが自然な流れだろう。ちなみに、秋にはPHSのMNPも予定されている。NTTドコモやKDDIユーザーから、どれだけ音声通話定額の需要を獲得できるかが注目となるだろう。

 そこに対抗できるか、興味深いのがNTTドコモとKDDIのVoLTEだ。音声通話をLTE網に流すことで、コーデックを変え、音質の向上が期待できる。さらに、接続料の問題を克服し、通話料定額を実現できるようになると、ウィルコムの勢いを止めることにもつながる。いずれ、音声通話料金で儲けられなくなるのは目に見えているだけに、各キャリアがいつ音声通話定額に踏み切るかが見物と言える。

 また、4月にはマイクロソフトの開発者向けイベント「BUILD」がサンフランシスコで開催される。スティーブ・バルマーCEOの後継者が誰になるのか、そろそろ明らかになってもいいころでもある。スマホ業界的には、ノキアを軸に「Surface Phone」が果たして出てくるのかが気になるところだ。先日、アメリカのマイクロソフトストアを見てきたが、WindowsPhoneに関しては、ノキア製ばかりで他メーカーはほとんど目立っていなかったのが寂しかった。

 ここはSurfaceもしくは自社ブランドを投入し、てこ入れをする必要があるのではないか。日本でもSIMロックフリーでWindowsPhoneを売れるようになると、法人を中心にかなりの引き合いがあるだろう。日本マイクロソフトにはその気はなさそうだが、ぜひともSIMロックフリーの自社ブランドモデルを出してもらいものだ。

 6月に入ると、アメリカ・サンフランシスコでは、例年通りであれば、グーグルが「Google I/O」、アップルが「WWDC」といった開発者向けイベントを開催する。アップルに関しては、WWDCでのiPhoneやiPadの後継モデルの発表は過去のタイミングを見る限り難しいだろう。やはり、新製品となると9月あたりに発表、発売というのが現実的となる。すでにiPhone5、iPhone5sで2年間、同じデザインできており、今年はフルモデルチェンジになるのは間違いないだろう。「iPhone6」が、大画面化をしてくるのか、否か。またNFCを搭載してくるのか、といったところが注目される。ただ、iPhone5sを見る限り、機能的にもデザイン的にも完成度は高まっているだけに、iPhone6で人々をあっと驚かせるというのは相当、難しいように思える。

 9月にはドイツ・ベルリンで欧州最大の家電展示会「IFA」が開催となる。ここでも、サムスン電子、ソニーあたりが新製品発表を仕掛けてくるだろう。ここで発表されたものが年末商戦の目玉となるのは間違いない。

 以上のように大まかなスケジュールが決まっている中、NTTドコモがTizen、KDDIがFirefox OSスマホをいつ投入してくるのかが、注目となりそうだ。

© DWANGO Co., Ltd.

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