2013年、スマホ業界で印象に残ったニュースBEST5――ドコモiPhone取り扱い開始で日本メーカー2社が撤退石川温のスマホ業界新聞

» 2013年12月27日 12時00分 公開
[石川温]
「石川温のスマホ業界新聞」

 年末恒例企画第2弾は、今年の印象的だったニュースを個人的な印象で振り返ります。スマホブームで盛り上がる一方で、負け組が市場から退場を余儀なくされた感があります。メーカーやキャリアなど、過去を振り返れば数多くのプレイヤーがいたにも関わらず、2013年は少数精鋭に絞られてきました。果たして、2014年はさらに誰が脱落していくのか。これからしばらく生き残りをかけた戦いは続いていきそうです。

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■■2013年、スマホ業界5大ニュース■■

第5位 ウィルコムが会社更生手続き終了、ソフトバンクの完全子会社化。そしてイー・アクセスと合併へ

 経営難に喘いでいたウィルコムが、ソフトバンクの支援のもと、見事に復活。ソフトバンク流の契約獲得戦略によって息を吹き返した感がある。7月に会社更生手続きが終了し、ソフトバンクの連結子会社になったかと思ったら、来年4月にはイー・アクセスと合併してしまうとは。ブランド名などは未定だが、ウィルコムという社名がなくなってしまうのは残念な限りだ。

 最近、スマホブームでかつての勢いは失われているという噂も聞くが(表向き、契約者数は増えて見えるが)、来年にはPHS070番号と090/080番号のナンバーポータビリティも始まる。そうすれば、090/080番号でだれとでも定額が使えるメリットは計り知れない。ひょっとするとウィルコムは大化けする可能性もあるだけに、来年は期待して良さそうだ。

 ちなみに先日、ウィルコムに年末の挨拶をしに行ってきて、「最後」になる可能性が高いカレンダーをもらってきたが、佐々木希も高田純次も載っていない思いっきりシンプルなものであった。

第4位 KDDI、相次ぐ通信障害発生。LTEネットワークへの信頼揺らぐ

 昨年末から年明け、さらに春と相次いで通信障害が起き、ソフトバンクの熱狂的ファンに叩かれまくったKDDIネットワーク。もともと「パケ詰まり」と指摘されてきたが、春以降、ネットワークの抜本的な対策を打つことで、ここ最近は安定しているようだ。無線ネットワークも800MHz帯のLTEにより、かなり快適になった感はある。

 やはり、いろんな人の話を総合すると、iOSにクセがあり、キャリアが予期しない動きをしてしまうために、パケ詰まりや通信障害が起きるリスクが高いとのこと。そのため、キャリアとしてもアップルには改善要求を出し、iOS7からはかなり安定した運用ができるようになったとのことだ。

 また、1つのキャリアが独自にネットワークを運営していくと、どうしてもノウハウが足りない部分が出てきてしまう。今回、KDDIはエリクソンをネットワークベンダーの1社に選定したが、KDDIとしては世界中のキャリアに納入、運営しているエリクソンの知見を得たいというのが根底にはあるのではないだろうか。

第3位 2.5GHz帯、UQに割り当てとなりWiMAX2+スタート。孫社長が怒りまくる

 話が出たと思ったら、いつの間にか決まっていた感のある2.5GHzの周波数割り当て。夏に割り当てが決まり、秋にはWiMAX2+サービスを始めると焦っていたUQコミュニケーションズを見て「もしかしたら、次のiPhoneはTD-LTE対応なのだろうか」とも思ったが、結局、日本向けはTD-LTE非対応であった(KDDI陣営はTD-LTE非対応であることは当然知っていたようだが)。

 2.5GHz帯の割り当てで、怒りまくっていたのがソフトバンクモバイルの孫社長と宮川CTO。確かに、これからは、周波数帯の幅をいかにたくさん持つかがキャリアにとっては重要になるだけに、このタイミングで20MHz幅が獲れなかったのは痛い。しかし、イー・アクセスもウィルコムも傘下にあるわけで、周波数幅という点では「うちは不利だ」と言える立場でもない。孫社長、宮川CTOとしては「幅はあっても満足に使える周波数は限られる」という焦りがあると思われる(例えば、いまだにMCA無線の移行促進を行っている900MHz帯など)。

 ただ、TD-LTEは干渉がひどく、その調整が大変だという噂もある。

 来年、iPhoneがTD-LTE対応になったら、KDDIとソフトバンクはどんなプロモーションを仕掛けてくるのか、いまから楽しみだったりもする。

第2位 NECカシオ、パナソニックがスマホ開発から撤退

 先日、NECの役員懇親会があったので行ってみたが、残念ながらNECカシオの社長は「欠席」ということであった。ちなみにNECビッグローブ社長も「不在」。去年までは参加していただけに、NEC本体にとって、この2社はお荷物的な存在になってしまったのかも知れない。

 一方、パナソニックはPMCにいた人材が、様々な部署に転籍されたようだが、これが結構、いい感じに動いているらしい。パナソニックの様々な製品開発において、スマホ対応やAndroid化といったプロジェクトに投入されているのだ。ある人に話を聞くと「いままでは、PMCは治外法権的な雰囲気があり、パナソニック本体との融合がしにくい環境にあったが、いまではPMCの人材がちらばり、いい意味で、パナソニックグループが融合した商品ができつつある」というのだ。

 実際、そこら中で、面白いプロジェクトが動いている模様。当然、内容は明かせないが、2014年には面白いプロダクトがいくつか世の中に出てくるものと思われる。

第1位 ドコモがiPhoneの取り扱いを開始、そしてSIMロックフリーiPhone販売へ

 「出るぞ、出るぞ」と言われ続けて早5年。ようやく、NTTドコモがiPhoneの取り扱いを開始した。これにより、スマホブームが一段落したというか、ようやく一般的な人でもスマホを購入する時代がやってきたように思う。すっかり、スマホがコモディティ化した感がある。

 ここまでスマホが一般的になったことで、我先にとスマホを買ってきた人からすると、何だか物足りないと思える状態になってきた。そろそろ、刺激的なデジタルデバイスが欲しいのだが、2014年に期待できるだろうか。

© DWANGO Co., Ltd.

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