スマホの普及が進んだ日本。スマホにモバイルバッテリーを付けて使っている光景も珍しくなくなった。家電量販店だけでなく、コンビニエンスストア、果ては(使い切り、あるいは電池交換タイプではあるが)100円ショップでもモバイルバッテリーを売っているのを見かけるようになった。
ところで、みなさんは、せっかく買ったモバイルバッテリーを家に置いてきてしまった。そんな日に限ってスマホのバッテリー残量が厳しい。結果、モバイルバッテリーを買ってしまい、家に帰るとたくさんのモバイルバッテリーがお出迎え――という経験をしたことがないだろうか。実は筆者がよくやってしまうことで、このままでは“バッテリー貧乏”待ったなしである。
そんなあなた(と筆者)にお勧めなのが、モバイルバッテリーとスマホケースが一体化した「バッテリーケース」だ。その中でも、米mophie(モーフィー)の「juice pack」(ジュースパック)はiPhone用を中心に幅広いラインアップを取りそろえている。単なるバッテリーケースではなく、iPhone 6の使い勝手も改善するというこのケースを、早速レビューしよう。
ケース本体は2分割式になっている。取り付けるときは、大きな方にiPhoneをさし込み、それから小さい方のパーツをはめ込むだけ。取り外すときは、2つのパーツの境目に指をかけてちょっと力を入れるだけで簡単にできる。マナースイッチの位置を気にせず装着できることも好印象だ。もちろん、装着した状態でもiPhoneの各種スイッチやキーは操作できる。
イヤフォンマイクを使いたい場合は、付属のパススルーヘッドフォンアダプターを経由して装着する。iPhoneとケースバッテリーの充電や、iPhoneとPCとのデータ同期はケース下部のMicro USB端子を使う(ケーブルも同梱)。iPhoneのLightning端子をMicro USB端子に変換してくれるわけで、複数台スマホやタブレットを持っている身からすると、Lightningケーブルを別途用意しなくて済むことがありがたい。
ケースバッテリーからiPhoneを充電するときは、ケースのスライドスイッチを緑の位置にし、終わったら赤の位置にする。取扱説明書いわく、iPhoneのバッテリーが20%を切ったところで充電を始めると最大のパフォーマンスを発揮するとのことだ。ケースバッテリーの残量は、ケースの丸いボタンを押すと分かり、LEDが4つ光ると満充電、1つだけ光ると要充電、となる。
ケースバッテリーの充電所要時間は2〜3時間程度。容量が3300mAhとやや大きめなので、時間はある程度必要だ。ケースバッテリーの充電中は、スイッチの位置に関係なくiPhoneにも電源が供給される。
装着後の使用感はどうだろうか。juice pack plusはバッテリーを内蔵していることもあり、分厚くなるし、重たくなる。単純に数値で言えば薄さが6.9ミリから17ミリと約2.4倍、重量が129グラムから240グラムと約1.9倍となる。薄さや軽さを重視してiPhone 6を選んだ人にとっては、かなりの“変化”になる。
しかし、実際に手にしてみるとケースに付けられた丸みのおかげで持ちにくさは感じられない。その収まりの良さのおかげで、手からiPhoneが飛び出すこともあまりなくなった。万が一落としたとしても、衝撃分散システムのおかげで本体へのダメージは大幅に軽減される。また、ケース内部には「サウンドループ」という空洞機構があり、スピーカーの音抜けが改善されるのも、ポイントが高い。
今まではiPhone 6を1日1回、寝る前に充電していたが、juice pack plusを使うことで2日に1回と、頻度を減らすことができた。もちろん、ケースバッテリーの充電もあるため、充電時間は延びるが、朝起きるころには確実にiPhone・ケース双方の充電は終わっているので問題はない。
これで今まで筆者がよくやってしまったモバイルバッテリーの持ち運び忘れも無くなり、持ちやすさの改善にもつながった。「juice pack plus for iPhone 6」の価格は1万4800円(税別)と高めだが、その価格に見合う価値は十分にある。カラーはホワイト以外にもブラック、ゴールド、レッド(PRODUCT REDとのコラボ)も取りそろえている。iPhone 6用モバイルバッテリーとケースの選択肢の1つとして検討してみてはいかがだろうか。
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