こうした状況を鑑みれば、Lumiaシリーズを国内の一般個人や法人に向けて販売することは、当面ないものと考えられる。
この説明会の後、7月8日に米マイクロソフトはスマートフォン事業に関するリストラを発表。Lumiaシリーズについても製品ラインアップを大きく絞り込むことになりそうだ。
だが、CEOのサティア・ナデラ氏はスマートフォン事業を続行するとの意思表示をしており、そのターゲットとしてビジネス向け、バリュー向け、そしてフラグシップという3つの顧客セグメントを挙げている。
7月13日には米フロリダ州・オーランドで開催された年次イベント「Worldwide Partner Conference 2015」(WPC2015)において、Windows OSとデバイス事業を統括するエグゼクティブ・バイス・プレジデントのテリー・マイヤーソン氏が、Windows 10世代に複数のプレミアムなLumiaを投入することを宣言するなど、今後の方向性は明らかになってきた。
これらの新しいLumiaシリーズについて、国内発売の予定はないとしても、海外モデルの技適を通してもらうことはできないだろうか。例えばソニーモバイルコミュニケーションズはXperiaシリーズの海外向けモデルでも、一部機種で技適を通しており、技適マークをソフトウェア上で表示できる。
サティア・ナデラ氏は、フラグシップ端末を「Windowsファン向け」と位置付けている。国内の「Windowsファン」が個人輸入するなどして安心して利用できる環境を整備しておけば、限定的な流通にとどめながら、アプリ開発者やガジェットマニアなどに訴求できるはずだ。新体制の日本マイクロソフトには、Windows Phoneにおける新たな「変革」にも期待したい。
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