J:COM、MVNOサービス「J:COM MOBILE」発表 第1弾スマホは折りたたみボディの「LG Wine Smart」

» 2015年10月13日 19時26分 公開
[平賀洋一ITmedia]

 ジュピターテレコム(J:COM)は10月13日、MVNOサービス「J:COM MOBILE」を発表した。

LG Wine Smart LGS01LG Wine Smart LGS01 「J:COM MOBILE」の「LG Wine Smart LGS01」

 第1弾として、KDDI(au)の4G LTEおよびVoLTEに対応したSIMカードと折りたたみボディにダイヤルキーを搭載したAndroidスマートフォン「LG Wine Smart LGS01」(LGエレクトロニクス製)のセット、データ専用SIMと8型Androidタブレット「LG G Pad 8.0 L Edition」のセット、ドコモ網を利用したSIM単体のパッケージを29日に発売する。

 LG Wine Smartは、3.2型HVGA(320×480ピクセル)のタッチパネルディスプレイを備えたAndroid 5.1搭載のスマートフォン。メインカメラは300万画素、インカメラは30万画素でプロセッサはQualcomm Snapdragon 210「MSM8909」(1.1GHz/4コア)を採用した。ケータイ感覚で使えるAndroidスマホで、日本ではJ:COMが独占販売する。

J:COM MOBILE「スマホセット」の料金 J:COM MOBILE「スマホセット」の料金

 端末価格は総額3万3000円(税別、以下同)で、24回払いでは月1375円。専用料金は月額2980円(2年契約)で、月3Gバイトまでのデータ通信が利用できる。使い切った場合は通信速度が200kbpsに制限され、追加料金は100Mバイト/200円ごとのチャージ。逆にデータ容量が余った場合は翌月まで自動で繰り越せる。音声通話は30秒/20円の従量制だ。CATVサービス「J:COM TV」あるいはネット接続サービス「J:COM NET」の加入者が申し込むと、端末代金を実質無料にするキャンペーンを29日から2016年1月11日まで実施する。

LG G Pad 8.0 L Edition 「LG G Pad 8.0 L Edition」
LG G Pad 8.0 L Edition 「LG G Pad 8.0 L Edition」

 LG G Pad 8.0 L Editionは、J:COM TVあるいはJ:COM NETのオプションとして提供する「with タブレット」の新機種。従来はWi-Fi対応の機種のみだったが、今後はJ:COM MOBILEのラインアップとして、LTE対応モデルのみを提供していく。端末価格は2万6400円で、24回払いでは月額1100円。J:COM TVやJ:COM NET、固定電話サービス「J:COM PHONE」とセットで加入すると端末価格が実質無料になる。セットされるSIMはデータ通信専用で料金プランは月額980円で1Gバイトまで利用できる。

with タブレットの新料金 with タブレットの新料金

 どちらのプランも通信速度は下り最大150Mbps/上り最大25Mbpsで、4G通信のみの提供(3G通信は非対応)。同社のVODサービス「J:COMオンデマンドアプリ」利用時のデータ容量をカウントしないなど、モバイル環境での映像コンテンツ視聴を広める狙いがある。このほか、ワイヤ・アンド・ワイヤレスが運営する公衆無線LANサービス「Wi2 300」が追加料金なしで利用できる。

※初出時に上り速度を「最大50Mbps」としていましたが、正しくは「最大25Mbps」です。おわびして訂正いたします(10/14 9:45)。

J:COM MOBILEのSIM単体料金 J:COM MOBILEのSIM単体料金

 SIM単体では、日本ケーブルテレビ連盟が推奨する「ケーブルスマホ」SIMを、29日から「J:COM MOBILE 3GB」として販売する。こちらはドコモ回線を使ったSIMで、データ通信のみは月額900円、データ通信と音声通話対応で月額1600円の2コースを用意した。J:COMオンデマンドアプリの利用パケットをカウントしないなど、独自のサービスは適用しない。

 J:COM MOBILEはJ:COMがサービス提供している札幌、仙台、関東、関西、九州・山口の各エリアで販売する。サポート体制も充実させ、端末配送後の開通手続きなどを遠隔リモートで無料提供するほか、出張サポートなども受けられるサポートメニューを1世帯月額500円で用意した。

高まる「スマホで動画」のニーズ “機が熟したタイミング”と判断

 ジュピターテレコムの佐々木新一会長は、「当社は“J:COM Everywhere”をコンセプトに、どこでも楽しめる、どこでも使える、どこもで頼れるサービスを提供してきた」と述べ、2013年から提供している宅内向けのWi-Fiタブレットは約45万契約に上り、アクティブ率も55%とセカンドスクリーンとして順調に浸透していると説明。既存のCATV/ネット/固定電話/電力に加えてモバイル通信サービスを提供することで、屋外でもJ:COMの映像コンテンツをより手軽に楽しめるようになるとアピールした。

ジュピターテレコムの佐々木会長(左)と牧社長(右) ジュピターテレコムの佐々木会長(左)と牧社長(右)

 格安SIMの利用で心配になるサポート体制についても「ユーザーとの直接接点を最も重視し、3400人の販売スタッフ、3500人のサービスエンジニア、12拠点のコールセンターで対応している。契約時から設定、アフターサポートと、電話だけでなく訪問サポートも行っている。モバイルサービスはどこでも頼れるサポート体制が必要で、親和性が高い」と自信を見せた。

photo スマホ、タブレットとも、2016年春の新機種投入を予告した

 サービスの詳細を説明した牧俊夫社長は、「スマホ普及でテレビ・映像視聴がモバイルにシフトしてきた。海外ではすでに動画がスマホ利用目的の上位になっている。日本もWeb検索などの上に、YouTube利用が来ている。Netflixなどが上陸し(J:COM MOBILEの開始は)ちょうど機が熟したタイミングだ」と、スマホと映像サービスのセットに期待を込めた。

 J:COMのメイン利用者は50代、60代、70代が多いためか、セット端末にはフィーチャーフォンライクなLG Wine Smartを採用。使い慣れたダイヤルキー操作だけでなく、タッチパネル操作にも対応し、Google Playからさまざまなアプリをインストールできるなどフィーチャーフォンとは一線を画している。MNO(au)とのIOT(相互接続試験)をしっかり行い、通信品質(速度)にも自信があるという。またVoLTEにも対応した。なおMNOとはレイヤー2で接続し、J:COMオンデマンドアプリのデータ利用量のみを無料にするなど柔軟な料金設定を実現した。

 またJ:COMはKDDIの子会社でもあり、auのスマホとセットで加入すると月額料金を割引くauスマートバリューの対象サービスでもある。牧社長はauとの関係について、「テレビを中心に、CATV事業を伸ばしたいというのがJ:COM MOBILEの狙い。MNOではできない料金体系とサービスのセットとして考えた結果」と述べ、あくまで映像サービスを軸にしたサービスであると主張した。

 「20〜30代のテレビ離れと言われているが、コンテンツ離れではない。もっとスマホで面白いテレビコンテンツをみて欲しい。J:COMオンデマンドアプリの上位プランに入れば、約3.8万本のコンテンツがデータ容量を気にせず楽しめる。特に強みはプロ野球などのスポーツ。そしてよく分からないという方へのサポートを含め、1つのサービスとしてきっちり提供していきたい」(牧社長)

基本情報から価格比較まで――格安SIMの情報はここでチェック!→「SIM LABO

格安SIM、SIMロックフリースマホのすべてが分かる

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2025年12月25日 更新
  1. 3COINSで1万1000円の「プロジェクター」を試す 自動台形補正、HDMI入力、Android OS搭載で満足度は高め (2025年12月24日)
  2. “やまぬ転売”に終止符か 楽天ラクマが出品ルール改定予告、「健全な取引」推進 (2025年12月23日)
  3. iPhoneのロック画面で「カメラが起動しちゃった」を防げるようになった! その設定方法は? (2025年12月24日)
  4. 関東地方で5G通信が速いキャリアは? ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルでICT総研が比較(2025年12月) (2025年12月24日)
  5. 「楽天カード」は2枚持てる? 2枚持ちのメリットや注意点を解説、持てない組み合わせもあり (2025年12月23日)
  6. 「HUAWEI WATCH GT 6」レビュー:驚異のスタミナと見やすいディスプレイ、今買うべきスマートウォッチの有力候補だ (2025年12月24日)
  7. 若いiPhoneユーザーの間で「クリアケース」に人気が集まっている理由 すべては“推し”のために (2025年12月25日)
  8. mineo料金プラン改定の真相 最安狙わず「データ増量+低速使い放題」で“ちょうどいい”を追求 (2025年12月25日)
  9. CarPlay/Android Auto対応「OttoAibox P3 Pro」発売 従来機から操作性向上、2画面表示も可能 (2025年12月23日)
  10. メルカリで詐欺に遭った話 不誠実な事務局の対応、ユーザーが「絶対にやってはいけない」こと (2025年04月27日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー